1 00:00:08,000 --> 00:00:13,000 民主主義について話したいと思います。 2 00:00:13,000 --> 00:00:14,000 でも真の民主主義についてですよ。 3 00:00:14,000 --> 00:00:16,000 これまでまったく存在していなかった民主主義について。 4 00:00:17,000 --> 00:00:21,000 そしてこれは我々の窮状を救う民主主義だと思います。 5 00:00:22,000 --> 00:00:27,000 私はマルセイユで教師をしていまして、2005年に 6 00:00:27,000 --> 00:00:33,000 フランスで行われた公開討論をきっかけに、政治的に目が覚めました。 7 00:00:33,000 --> 00:00:36,000 当時、我々フランス国民はいわゆる「憲法」について話し合っていました。 8 00:00:37,000 --> 00:00:42,000 その憲法を読んだ時に怒りが湧いてきて、これは危ないと思いました。 9 00:00:42,000 --> 00:00:46,000 10ページぐらいの主論文と脚注10ページを書き、 10 00:00:46,000 --> 00:00:48,000 私のホームページに掲載し、 11 00:00:49,000 --> 00:00:53,000 知り合いに送りました。それは「伝言を瓶に詰め、海中に投げ入れる」(宛のない助けをもとめていた)ようなものです。 12 00:00:54,000 --> 00:00:57,000 それで何か起こりまして私の人生が変わりました。 13 00:00:58,000 --> 00:01:01,000 人々はそれに飛びつきました。彼らに欠けていた何かに一致していたのです。 14 00:01:02,000 --> 00:01:07,000 何ヶ月か、その方々に返事しようとし、夜を過ごしました。 15 00:01:07,000 --> 00:01:09,000 特に、私の事をよく思っていない人々に。 16 00:01:10,000 --> 00:01:13,000 彼らが間違っているということを示そうとして。 17 00:01:14,000 --> 00:01:22,000 だんだん、新聞やテレビ、ラジオがこの問題を取り上げるようになりました。 18 00:01:22,000 --> 00:01:23,000 彼らは家に来ました。 19 00:01:24,000 --> 00:01:26,000 ホームページのカウンターは扇風機みたいに速く廻っていました! 20 00:01:27,000 --> 00:01:29,000 毎日40000ビューがありました! 21 00:01:29,000 --> 00:01:31,000 二ヶ月で12000メール。 22 00:01:32,000 --> 00:01:36,000 結局、振り返ると、 23 00:01:37,000 --> 00:01:39,000 私を変身させてくれつつあるのは他の人の眼差しだったと気づきました。 24 00:01:39,000 --> 00:01:41,000 その眼差しは信じられないほどの力を与えていてくれたんです! 25 00:01:42,000 --> 00:01:45,000 しばしば、人々の眼差しは肯定的で、私に何かを期待しているようでした。 26 00:01:46,000 --> 00:01:47,000 ですから、私は出来る限りのことをする必要があったのです。 27 00:01:48,000 --> 00:01:49,000 それから、私のことを嫌っていた人々の眼差し! 28 00:01:50,000 --> 00:01:52,000 私のことを警戒し、詐欺師呼ばわりし、 29 00:01:52,000 --> 00:01:55,000 つまらない奴だ、本来いるべき立場にいない奴だと言った人達。 30 00:01:55,000 --> 00:01:57,000 彼らが間違っているということを示したかった。 31 00:01:57,000 --> 00:01:59,000 その二つの想いは、全く同じ原動力でした。 32 00:01:59,000 --> 00:02:04,000 これらすべての眼差しは、多大なるエネルギーを与えてくれました。 33 00:02:04,000 --> 00:02:07,000 現在でもまだやる気をもらっています。 34 00:02:07,000 --> 00:02:13,000 これは古くからある問題だと分かったのですが、アテネの人々はそれを「羞恥心」と呼んでいました。 35 00:02:14,000 --> 00:02:17,000 とても重要で、面白いコンセプトだと思います。 36 00:02:18,000 --> 00:02:25,000 アテネの人々にとって、善良な市民とは、他人の目を大事にする人々のことでした。 37 00:02:26,000 --> 00:02:28,000 それは彼(市民)を高潔な存在に高めました。 38 00:02:29,000 --> 00:02:34,000 他の人々が彼に注目し、その視線に応えようとする結果、 39 00:02:34,000 --> 00:02:38,000 その市民は徳の高い人間であろうとします。 40 00:02:38,000 --> 00:02:42,000 そして人々が厳しい非難のこもった眼差しを彼に送る時には、 41 00:02:42,000 --> 00:02:47,000 人々は、なるべく徳性から離れないでいようという気持になりました。 42 00:02:47,000 --> 00:02:50,000 実際、それはうまく機能するんです!羞恥心のある人間は、 43 00:02:51,000 --> 00:02:53,000 他の人々よりも高潔です。ですので、逆に言うと、 44 00:02:54,000 --> 00:02:55,000 羞恥心のない人間はきわめて危険だということです。 45 00:02:56,000 --> 00:02:57,000 現代の我々よりも荒っぽい風俗習慣のあったその時代では 46 00:02:58,000 --> 00:03:00,000 (腐敗した権力者たちに)死を与えるほどでしたが、我々はそこまでする必要はありません。 47 00:03:01,000 --> 00:03:04,000 でも彼らに責任の所在を渡さないことが出来ます。 48 00:03:04,000 --> 00:03:09,000 その時から、私はあることのために頑張っています…何のため? 49 00:03:09,000 --> 00:03:13,000 まず、社会的な問題の原因を理解しようとしています。 50 00:03:13,000 --> 00:03:16,000 すべての社会的不正に共通する、主な原因がないか、見てみたいと思います。 51 00:03:17,000 --> 00:03:20,000 それから私は、アテネの民主主義を確立した 52 00:03:21,000 --> 00:03:23,000 すばらしいアイディアを驚きを持って発見します。 53 00:03:23,000 --> 00:03:24,000 そう、真の民主主義です。 54 00:03:25,000 --> 00:03:26,000 私は、たくさんの言葉の本来の意味を取り戻そうとしています。 55 00:03:26,000 --> 00:03:27,000 重要な言葉を。 56 00:03:28,000 --> 00:03:30,000 200年前から完全に違う意味に受け取られていた言葉。 57 00:03:31,000 --> 00:03:34,000 結局、想像しようとすると、これは、工事現場のようなもので 58 00:03:35,000 --> 00:03:39,000 私はまだ明白になっていない真実を手にしていて、あたかも何かの物体を構築するみたいに 59 00:03:40,000 --> 00:03:43,000 この考えを強力なものに鍛え上げたいと思います。 60 00:03:44,000 --> 00:03:49,000 良い社会体制について考えようとしています。 61 00:03:50,000 --> 00:03:53,000 我々すべてを守り、権力の乱用と闘ってくれる体制について。 62 00:03:53,000 --> 00:03:56,000 我々の徳性を高めてくれる、良い社会体制に期待しています。 63 00:03:57,000 --> 00:03:58,000 徳性の高い市民など当てにしていません。 64 00:03:59,000 --> 00:04:01,000 そんなものは信用していません。私が思うに、我々は自分自身の内に善と悪を持っています。 65 00:04:02,000 --> 00:04:05,000 一方、良い社会体制は我々の徳性を高めてくれるでしょう。 66 00:04:05,000 --> 00:04:09,000 あるいは、現代のような全体的利益や、共通財産といったものから 67 00:04:09,000 --> 00:04:13,000 完全に我々を解放してくれるでしょう。 68 00:04:15,000 --> 00:04:20,000 それを探すために、すばらしい方法を用います。 69 00:04:21,000 --> 00:04:24,000 (注:ヘロドテではなく)ヒポクラテスという医師にすすめられた方法です。 70 00:04:24,000 --> 00:04:26,000 ヒポクラテスは「原因の原因を探してください」と言っていました。 71 00:04:27,000 --> 00:04:30,000 私はいつもこの方法を使っています。 72 00:04:31,000 --> 00:04:31,000 なぜ彼はそのように言ったのでしょう? 73 00:04:32,000 --> 00:04:36,000 彼が言うには、問題がある時(もちろん、解決しがたい難題ということですが) 74 00:04:36,000 --> 00:04:38,000 結果について考えるな!と言うのです。 75 00:04:38,000 --> 00:04:39,000 それでは問題は解決しません。 76 00:04:40,000 --> 00:04:42,000 原因さえも考えてはいけません! 77 00:04:42,000 --> 00:04:45,000 原因は様々で、無数の要因があるのです。そんなことをしても無駄です! 78 00:04:45,000 --> 00:04:49,000 すべての原因の中で探すべきなのは、原因の原因。 79 00:04:49,000 --> 00:04:52,000 もし、決定的な原因の原因が一つでも見つかったら 80 00:04:52,000 --> 00:04:54,000 つまりそれは、他の原因をも決定しているということです。 81 00:04:54,000 --> 00:04:55,000 これは、我々にとって必要なものです! 82 00:04:56,000 --> 00:04:57,000 これこそ私が欲しいものです。 83 00:04:58,000 --> 00:05:00,000 それで、 84 00:05:01,000 --> 00:05:02,000 抵抗運動家の友だち全員と 85 00:05:03,000 --> 00:05:04,000 ーというのは、政治活動に携わってからというもの、私は沢山の人達に出逢っているのですがー 86 00:05:05,000 --> 00:05:06,000 ずっと以前から抵抗運動を続けている友人たちと共有します。 87 00:05:06,000 --> 00:05:08,000 もちろん、彼らとすべての闘いを共にしています。 88 00:05:09,000 --> 00:05:13,000 人々が闘っているテーマの多様性を示すために図式化しました。 89 00:05:14,000 --> 00:05:20,000 樹形図でね。 90 00:05:21,000 --> 00:05:24,000 そこから分かったのは… 91 00:05:25,000 --> 00:05:28,000 その抵抗運動家たちはとても重要なことに飛びついていますが 92 00:05:28,000 --> 00:05:30,000 しかしながら、それは単なる結果でしかない。そのことに驚いています。 93 00:05:31,000 --> 00:05:35,000 私は誰もその問題の原因を理解しようとしていないと思います! 94 00:05:35,000 --> 00:05:37,000 私は見つけた気がします…間違っているかもしれませんが。 95 00:05:38,000 --> 00:05:41,000 その無力と不正義に共通の原因を 96 00:05:42,000 --> 00:05:45,000 見つけた気がします。 97 00:05:45,000 --> 00:05:46,000 したがって、結果から考えはじめます。 98 00:05:47,000 --> 00:05:49,000 社会的な不正を。それらがどこから来たのか、理解してみようと思います。 99 00:05:49,000 --> 00:05:52,000 権力のコントロールができないことに原因があるようです。 100 00:05:52,000 --> 00:05:55,000 そしてそのことが、民衆の間に無力さを生んでいるのです。 101 00:05:56,000 --> 00:05:59,000 もし社会的不正があるとするなら、それは "善良な" 人々や 102 00:06:00,000 --> 00:06:03,000 ”普通”の人々が抵抗する権力を持っていないからです。 103 00:06:04,000 --> 00:06:07,000 私の知っているすべての抵抗運動家や軍人たちは、 104 00:06:08,000 --> 00:06:09,000 一生を通じて闘ってきた人達ですが… 105 00:06:10,000 --> 00:06:11,000 彼らは、何も変えていません! 106 00:06:12,000 --> 00:06:12,000 どうしてですか? 107 00:06:13,000 --> 00:06:18,000 なぜなら、政治的無力さによって、行動することが出来ないからです。 108 00:06:18,000 --> 00:06:20,000 ですが、この政治的無力さは一体どこから来るのでしょう? 109 00:06:21,000 --> 00:06:27,000 私の分析では、憲法から来るのではないかと思います。 110 00:06:28,000 --> 00:06:31,000 そこに書かれた文章によると、当選者は罷免できないことになっています。 111 00:06:31,000 --> 00:06:32,000 釈明の余地はありません。 112 00:06:33,000 --> 00:06:36,000 私たちは、候補者を選択することはできません。 113 00:06:36,000 --> 00:06:38,000 大衆が主導権を持つ国民投票などというものはありません。 114 00:06:38,000 --> 00:06:42,000 我々の主導権では、何も決定することができません。 115 00:06:42,000 --> 00:06:45,000 お金が私有化されるのを黙って見ているだけです。というのは、憲法には 116 00:06:45,000 --> 00:06:49,000 それが公共のものになるべきだという決まりがないからです。 117 00:06:49,000 --> 00:06:52,000 あまり時間がありませんが、ともかく、憲法には、 118 00:06:52,000 --> 00:06:54,000 我々の無力さというのが、すでにプログラムされているんです。天から急に降ってきたわけじゃない! 119 00:06:55,000 --> 00:06:55,000 それは、どこかに書かれています。 120 00:06:56,000 --> 00:06:58,000 だから私はいつも原因の原因が何であるかを理解しようとしています。 121 00:06:58,000 --> 00:07:02,000 どうして世界中で、 122 00:07:03,000 --> 00:07:06,000 すべての憲法のせいで民衆は無力な状態になるのでしょう? 123 00:07:06,000 --> 00:07:08,000 これは陰謀ではない、それは、陰謀ではありえません。 124 00:07:08,000 --> 00:07:11,000 いかなる時代でも、いかなる国々においても、陰謀ではありません! 125 00:07:12,000 --> 00:07:14,000 それは別のことです。世界に共通して起こったプロセスで、 126 00:07:14,000 --> 00:07:15,000 世界的に共通する、しかるべき原因があるはずなのです。 127 00:07:16,000 --> 00:07:20,000 我々の力に言及する代わりに 128 00:07:21,000 --> 00:07:22,000 人々の無力さをプログラムする憲法は 129 00:07:22,000 --> 00:07:23,000 ことごとく悪いものであるらしい。 130 00:07:24,000 --> 00:07:27,000 権力の悪用から我々を守り、保障する代わりに 131 00:07:27,000 --> 00:07:28,000 我々を無力な状態にします。 132 00:07:28,000 --> 00:07:31,000 私の考えでは、憲法を書く人々や 133 00:07:31,000 --> 00:07:34,000 憲法の起草者は、 134 00:07:34,000 --> 00:07:39,000 良い憲法を書くまいとする、個人的な意図があるとしか思えません。 135 00:07:40,000 --> 00:07:42,000 我々の権力に言及するまいとする意図が。 136 00:07:43,000 --> 00:07:46,000 彼らは判事や政党といった、政治のプロです。 137 00:07:46,000 --> 00:07:49,000 この原因、原因の原因に近づいてきましたよ。 138 00:07:50,000 --> 00:07:51,000 それは彼らの責任ではない。腐っているのは彼らではありません。 139 00:07:52,000 --> 00:07:54,000 彼らにそう書かせているのは、我々なのです! 140 00:07:54,000 --> 00:07:57,000 この過ちの重要性を理解するためには、 141 00:07:57,000 --> 00:08:00,000 憲法とは何かを想起しなければなりません。 142 00:08:00,000 --> 00:08:06,000 我々国民は、とても長い間、2500年以来ずっと、 143 00:08:07,000 --> 00:08:09,000 代表者たちを自分自身より上位に置く必要がありました。 144 00:08:09,000 --> 00:08:16,000 より強大な専制から守ってくれるような 145 00:08:17,000 --> 00:08:18,000 権利を生み出し、その権利を適用するために。 146 00:08:19,000 --> 00:08:21,000 ですのでこれらの人々はもちろん、とても有用です! 147 00:08:22,000 --> 00:08:24,000 社会を平和にするために我々が必要とする権利を、彼らは生み出してくれるのです。 148 00:08:25,000 --> 00:08:27,000 しかし同時に、彼らはとても危険な存在です! 149 00:08:28,000 --> 00:08:30,000 というのは、万一彼らが権力を悪用したり、 150 00:08:30,000 --> 00:08:33,000 公共の利益より、ある特別なグループの利益を追求するかもしれないからです。 151 00:08:34,000 --> 00:08:35,000 正気を失いながら権力を悪用しはじめたら、 152 00:08:36,000 --> 00:08:38,000 -というのは権力というのは、政治家たちを狂わせるのですから- 153 00:08:39,000 --> 00:08:41,000 でしょ?2500年間前からすでに分かっていることです! 154 00:08:41,000 --> 00:08:44,000 権力は狂わせるんです。 155 00:08:44,000 --> 00:08:50,000 すべての権力は悪用される傾向にあります。 156 00:08:51,000 --> 00:08:52,000 いつも! (モンテスキュー 曰く) 157 00:08:53,000 --> 00:08:56,000 それは覆しがたい物理の法則のようなものです。 158 00:08:56,000 --> 00:09:00,000 そこで、私達を守るための素晴らしいアイディアがあります。 159 00:09:00,000 --> 00:09:01,000 憲法です。 160 00:09:02,000 --> 00:09:03,000 憲法とは何ですか? 161 00:09:04,000 --> 00:09:06,000 権力者たちよりも上位にあるテキストです。 162 00:09:06,000 --> 00:09:08,000 権力者を組織化するのにはまったく役立ちません。 163 00:09:08,000 --> 00:09:09,000 権力者たちは、自分たちの組織化のために、我々など必要としていません。 164 00:09:10,000 --> 00:09:10,000 とんでもない! 165 00:09:11,000 --> 00:09:13,000 すべての市民はこれを知っているはずですがー 166 00:09:14,000 --> 00:09:16,000 憲法というのは、権力者の力を弱めるのに役立ちます。 167 00:09:16,000 --> 00:09:18,000 権力者たちを心配させるのに役立ちます。 168 00:09:19,000 --> 00:09:20,000 私たちを守るため! 169 00:09:20,000 --> 00:09:22,000 権力の乱用と闘うため! 170 00:09:24,000 --> 00:09:27,000 ちょっと待ってください…。 171 00:09:28,000 --> 00:09:32,000 もし代表者たちが憲法のことを憂うなら… 172 00:09:33,000 --> 00:09:34,000 彼らは自分で書かないといけません! 173 00:09:35,000 --> 00:09:37,000 もし彼らがその憲法を自分で書いたら、自分の政治権力をあらかじめプログラムすることでしょうし、 174 00:09:38,000 --> 00:09:39,000 それに我々の政治的無力さもです。 175 00:09:39,000 --> 00:09:41,000 子供でもそれを理解出来ます。 176 00:09:41,000 --> 00:09:45,000 一番大切な考えは 177 00:09:45,000 --> 00:09:47,000 権力者が権力に関する規定を書くのではなく 178 00:09:48,000 --> 00:09:51,000 彼らが権力について書くのを諦めるのを待っていてはいけません。 179 00:09:52,000 --> 00:09:52,000 彼らはまったく諦めません。 180 00:09:53,000 --> 00:09:54,000 彼らが解決をもたらすのではなく、我々によってです。 181 00:09:55,000 --> 00:09:58,000 彼らが憲法を書くのを禁じるのは我々です。 182 00:09:58,000 --> 00:10:01,000 我々に欠けている重要な考えはそれだと思います。 183 00:10:01,000 --> 00:10:04,000 そしたら、一般の人々と、現在権力を行使している人々を 184 00:10:05,000 --> 00:10:08,000 対立させることになる論争のなかで… 185 00:10:09,000 --> 00:10:11,000 ああ、時間が経つのは速いですね! 186 00:10:13,000 --> 00:10:14,000 言葉の反転があります。 187 00:10:15,000 --> 00:10:17,000 とりあえず、私は市民ではありません。 188 00:10:18,000 --> 00:10:22,000 市民とは自主独立した人で、自分で法律を採決します。 189 00:10:23,000 --> 00:10:25,000 私はただの有権者です。 190 00:10:26,000 --> 00:10:27,000 他律的な人です。 191 00:10:27,000 --> 00:10:30,000 私は誰か他の人が書いた法律に従って生きています。 192 00:10:30,000 --> 00:10:33,000 我々を「市民」と呼びますが、それは単なる言葉の綾です。 193 00:10:34,000 --> 00:10:36,000 結局のところ、私たちは何者でもない! 194 00:10:37,000 --> 00:10:39,000 この "民主主義" の中で私たちは何をしているのでしょう? 195 00:10:40,000 --> 00:10:41,000 " いわゆる民主主義" の中で。 196 00:10:42,000 --> 00:10:43,000 私達は何の権利を持っていますか? 197 00:10:43,000 --> 00:10:45,000 私達の為政者を選べる権利を持っています 198 00:10:45,000 --> 00:10:48,000 5年間彼らが私達の代わりにすべてを決めます。 199 00:10:48,000 --> 00:10:50,000 私達が全く選んでさえいない為政者の中から指名します。 200 00:10:51,000 --> 00:10:52,000 さらに、一番金持ちな人々が(その為政者たちを)選びます。 201 00:10:53,000 --> 00:10:57,000 そしてしばしば起こりうることですが、最後の段階になって為政者たちに裏切られます。 202 00:10:57,000 --> 00:10:59,000 反抗のしようがまったくありません! 203 00:11:00,000 --> 00:11:02,000 我々は確かに表現の自由を持っていますが 204 00:11:02,000 --> 00:11:04,000 しかし拘束する力はまったくありません。 205 00:11:04,000 --> 00:11:06,000 私たちは無駄話をする権利がありますが、それが(政治的に)大した効果を生まない限り、ということです。 206 00:11:07,000 --> 00:11:10,000 しかし何らかの政治的変革が起こったとたん…ひどい状態になるでしょう。 207 00:11:12,000 --> 00:11:13,000 それを民主主義と呼べるのでしょうか!? 208 00:11:14,000 --> 00:11:15,000 それは私たちのせいだ! 209 00:11:15,000 --> 00:11:17,000 本来の意味と逆の意味で使われている言葉を廃止すべきです。 210 00:11:17,000 --> 00:11:21,000 「民主主義」と呼ぶのを拒否するべきです。 211 00:11:23,000 --> 00:11:27,000 我々の権利を否定してさえいる(この社会体制を)「民主主義」と呼ぶことで 212 00:11:28,000 --> 00:11:32,000 自分たちの政治的無力さに加担しているのです。 213 00:11:32,000 --> 00:11:35,000 それを「民主主義」と呼ぶのを受入れるなら、 214 00:11:35,000 --> 00:11:39,000 解決を見つけることさえできません。 215 00:11:39,000 --> 00:11:42,000 民主主義を必要としていますが、そう呼ぶことはできません。 216 00:11:43,000 --> 00:11:45,000 その言葉の意味は、まったく反対に受け取られているのですから。 217 00:11:45,000 --> 00:11:46,000 言葉の意味を逆にするとは、天才的ですね! 218 00:11:47,000 --> 00:11:48,000 それはまったく「ビッグ・ブラザー」みたいです! 219 00:11:48,000 --> 00:11:52,000 それは偶然ではありません。当初は、こんな風ではありませんでした。 220 00:11:53,000 --> 00:11:55,000 200年前、1789年に始まった時には 221 00:11:55,000 --> 00:11:57,000 そこまで悪化していませんでした。全くそうじゃなかった。 222 00:11:57,000 --> 00:12:00,000 フランス革命の偉大な思想家であるシエイエスは 223 00:12:00,000 --> 00:12:04,000 ー 革命のリーダーです。二番手ではありませんよ ー 1789年にこう書きました。 224 00:12:05,000 --> 00:12:14,000 「市民自らに代表者を送るものは 225 00:12:14,000 --> 00:12:19,000 権利について書いてはならない 226 00:12:19,000 --> 00:12:22,000 自分たち自身で法を作ることを諦めなければならない。 227 00:12:22,000 --> 00:12:25,000 彼らには課されるべき特別な自由意志がない。 228 00:12:26,000 --> 00:12:27,000 もし自由意志を尊重しようものなら、 229 00:12:28,000 --> 00:12:29,000 フランスは代表制国家ではなくなってしまうだろう。 230 00:12:29,000 --> 00:12:31,000 民主主義国家になってしまうだろう。 231 00:12:31,000 --> 00:12:37,000 繰り返して言う。民主主義国家でない国で、国民は、 232 00:12:37,000 --> 00:12:40,000 (フランスは民主主義国家にならないだろう) 233 00:12:41,000 --> 00:12:43,000 代表者を通してしか話してはならない、行動してもいけない。」 234 00:12:43,000 --> 00:12:44,000 ちょっと待った、この男はまったく民主主義者じゃないじゃないか! 235 00:12:45,000 --> 00:12:46,000 彼は民主主義が何であるか、よく分かっていました。 236 00:12:46,000 --> 00:12:47,000 あなた方にもすぐに分かっていただけるでしょう。 237 00:12:48,000 --> 00:12:51,000 1789年以前には、モンテスキューやアリストテレスといった人々はみんな知っていました。 238 00:12:51,000 --> 00:12:56,000 選挙は貴族政治なので、小数独裁政治だと分かっていました。 239 00:12:57,000 --> 00:12:59,000 引用は省きますが、アリストテレスはこのことを明白に言っていました。 240 00:12:59,000 --> 00:13:02,000 同じく引用はしませんが、モンテスキューもです。 241 00:13:03,000 --> 00:13:05,000 時間を有効に使わないといけないので、インターネットでみなさん調べてください。 242 00:13:06,000 --> 00:13:09,000 この点を強く言いたいのですが、二つの重要なことがあります。 243 00:13:10,000 --> 00:13:15,000 アテネには、お金持ちの人々も貧乏な人々も住んでいましたが 244 00:13:15,000 --> 00:13:16,000 200年間、ランダム選出制度が行われていました。 245 00:13:17,000 --> 00:13:19,000 そう、アテネの人々が奴隷や女性達を脇に追いやっていたということはもちろん知っています。 246 00:13:20,000 --> 00:13:21,000 そのことではなく、市民達のことについて話しています! 247 00:13:21,000 --> 00:13:26,000 その当時の市民のことですね。200年間、そのランダム選出制度では 248 00:13:26,000 --> 00:13:28,000 社会を支配しているのは常に貧乏人達でした。 249 00:13:29,000 --> 00:13:30,000 いつも! 250 00:13:31,000 --> 00:13:34,000 逆に、他の実例があります、二つ私的な実例があります、 251 00:13:35,000 --> 00:13:36,000 見解ではないですけど史実です! 252 00:13:36,000 --> 00:13:39,000 200年間のランダム選出の中で、(政治を)支配しているのは貧乏人達でした! 253 00:13:39,000 --> 00:13:40,000 金持ちもいましたけれど彼らは統治していませんでした。 254 00:13:41,000 --> 00:13:42,000 貧乏な人々が支配していました。 255 00:13:42,000 --> 00:13:44,000 次に200年間の代議制民主政府で 256 00:13:44,000 --> 00:13:45,000 それは本当の民主主義とは呼べないが、 257 00:13:46,000 --> 00:13:48,000 「代議制民主政府というもの」 258 00:13:49,000 --> 00:13:52,000 200年間の政治体制において、いつも金持ちが支配してきました。 259 00:13:53,000 --> 00:13:54,000 いつも! 260 00:13:54,000 --> 00:14:00,000 ランダム選出制度では、99%にあたる貧乏な人々に権力を与えることができますが 261 00:14:00,000 --> 00:14:03,000 選挙では1%にあたる極めて裕福な人のみに権力を与えることになります。 262 00:14:04,000 --> 00:14:08,000 このようなシステムで、99%の貧乏な人々はどうやって生き残ることができるのか? 263 00:14:09,000 --> 00:14:10,000 選挙のシステムはまるで触れることが出来ない掟のようです! 264 00:14:10,000 --> 00:14:15,000 選挙のシステムは貧乏な人にとって、受け入れがたいものです。 265 00:14:15,000 --> 00:14:19,000 ランダムな選出であれば、貧乏な人達に権力を与えることができるのですが… 266 00:14:19,000 --> 00:14:23,000 なぜ、我々は選挙のシステムに重きをおいているのでしょう? 267 00:14:24,000 --> 00:14:26,000 それは論理的ではない 268 00:14:27,000 --> 00:14:30,000 選挙のシステムによってもたらされた事実は、私達にとって受け入れ難いものです。 269 00:14:31,000 --> 00:14:31,000 しかし、まるで神話であるかのように 270 00:14:32,000 --> 00:14:34,000 私達は子供の頃から学校で 271 00:14:35,000 --> 00:14:37,000 選挙システム=民主主義=選挙システム と繰り返し教えられてきた 272 00:14:38,000 --> 00:14:39,000 そのため、子供の頃からそれを当たり前のように信じてしまいます。 273 00:14:40,000 --> 00:14:43,000 今こそ権力を泥棒の嘘から回復する時です。 274 00:14:43,000 --> 00:14:46,000 そして、それぞれの言葉(民主主義や権力など)を正しい意味に再認識する必要があります。 275 00:14:46,000 --> 00:14:49,000 私達は民主主義のシステムの中にいない。私達が必要なのは 276 00:14:49,000 --> 00:14:50,000 ランダム選出による民主主義です 277 00:14:51,000 --> 00:14:52,000 ランダム選出による民主主義では、権力者の力から自由になることができます。 278 00:14:53,000 --> 00:14:57,000 システムを変えるには、 279 00:14:57,000 --> 00:14:59,000 現在の権力者の力に頼ることはできません。 280 00:15:00,000 --> 00:15:02,000 解決策は権力者からは提示されません。 281 00:15:03,000 --> 00:15:05,000 単純な、普通の人々が解決をもたらしてくれます。 282 00:15:06,000 --> 00:15:07,000 権力を欲しない人々が。 283 00:15:07,000 --> 00:15:10,000 アランの (エミール=オーギュスト・シャルティエ)考えを知らないといけません。 284 00:15:10,000 --> 00:15:13,000 絶対に知っておくべき素晴らしい哲学者の言葉を借りると、 285 00:15:14,000 --> 00:15:16,000 『実直な人というのは、 286 00:15:17,000 --> 00:15:21,000 他の人を支配したいと全く思わない 287 00:15:22,000 --> 00:15:25,000 彼は彼自身のみを支配する 288 00:15:26,000 --> 00:15:30,000 別の言い方をすれば、最低な人が支配をする。』 289 00:15:31,000 --> 00:15:33,000 もし善良な人々が支配したくないのなら、 290 00:15:34,000 --> 00:15:36,000 代議制の政府のように、我々は権力を欲する人々に与えることになる。 291 00:15:37,000 --> 00:15:41,000 つまり最悪な人々が支配するのです。 292 00:15:41,000 --> 00:15:44,000 この絶望的な罠ーこのように言うアランは正しいと思いますー 293 00:15:45,000 --> 00:15:47,000 代議制の政府では、我々が権力を欲する人々に権力を与える限り 294 00:15:48,000 --> 00:15:51,000 正しく善良で、かつ権力を望まない人々には、 295 00:15:51,000 --> 00:15:53,000 権力を与えないということになります。 296 00:15:54,000 --> 00:15:57,000 しかしながら、私たちはこの罠から抜け出すことができると思います。 297 00:15:58,000 --> 00:16:00,000 真実の民主主義で! 298 00:16:00,000 --> 00:16:03,000 この民主主義では、誰にでも権力を与えることができます。 299 00:16:04,000 --> 00:16:06,000 そして我々の中にいる最もすばらしい人々とは、権力をまったく望まない「普通の人々」なのです。 300 00:16:07,000 --> 00:16:08,000 これが私たちが必要としている民主主義です! 301 00:16:08,000 --> 00:16:11,000 でも私達がそれを望まなければ。 302 00:16:11,000 --> 00:16:13,000 当選者たちがそれを望むのを待つべきではありません。 303 00:16:13,000 --> 00:16:14,000 彼らはそんなことをまったく望まないでしょう! 304 00:16:15,000 --> 00:16:17,000 当選者達はそんな民主主義は望んでいません。そんなことをしたら、政治家たちはクビになってしまう! 305 00:16:17,000 --> 00:16:21,000 アテネのランダム選出制度は、ほんの少しの権力を与えるだけで 306 00:16:22,000 --> 00:16:24,000 それも長い期間ではなく、決して2回連続ではなかった。 307 00:16:24,000 --> 00:16:27,000 説明するのに時間がかかりそうな、たくさんの規制があったからです。 308 00:16:27,000 --> 00:16:32,000 アテネの人々が行ったことは、このほんの少しの権力を与えて 309 00:16:32,000 --> 00:16:33,000 彼らのために権力を取っておくことでした! 310 00:16:34,000 --> 00:16:36,000 法律に投票したのは抽選で選ばれた人々ではありません。 311 00:16:36,000 --> 00:16:41,000 彼らが警察や裁判を行っていました。彼らは法律を施行しました。 312 00:16:41,000 --> 00:16:43,000 法律の準備をしました、なぜならばアテネの人々は 313 00:16:44,000 --> 00:16:45,000 議会では法律の準備をする事が出来ませんでした。 314 00:16:46,000 --> 00:16:51,000 なぜなら代表者たちはランダム選出制度によって権力を弱められていたからです。 315 00:16:51,000 --> 00:16:53,000 ランダム選出制度によってですよ! 316 00:16:53,000 --> 00:16:57,000 市民達には支配者のままでいられるという保障がありました。 317 00:16:57,000 --> 00:17:00,000 ランダム選出制度のことを恐れてはいけません。 318 00:17:01,000 --> 00:17:04,000 我々はこの制度によって、代表者たちが我々の君主ではなく、 319 00:17:04,000 --> 00:17:06,000 我々に仕えるものとなるような、より強い力を 320 00:17:07,000 --> 00:17:09,000 持つ事ができるでしょう。 321 00:17:13,000 --> 00:17:16,000 終わる前に一言… 322 00:17:18,000 --> 00:17:23,000 一言だけ言わせてください…。 323 00:17:24,000 --> 00:17:27,000 「le-message.org」というホームページを見て下さい。観客席の中にいる、ある人が作りました。(英語バーションがあります) 324 00:17:27,000 --> 00:17:30,000 私の考えではとりあえず、ウイルスのように、 325 00:17:30,000 --> 00:17:34,000 メディアや権力者たちが行動するのを待つのではなく、 326 00:17:34,000 --> 00:17:38,000 お互いにこのアイディアを伝えなければいけません。 327 00:17:38,000 --> 00:17:40,000 「国民憲法議会は、もう選出されてはならない。 328 00:17:41,000 --> 00:17:42,000 それはランダム選出制度であるべきだ」と言うことによって。 329 00:17:42,000 --> 00:17:44,000 それは一番大事なことです。 330 00:17:45,000 --> 00:17:48,000 世界中でこのアイディアを使えると思います。 331 00:17:48,000 --> 00:17:51,000 ご清聴、ありがとうございました。 332 99:59:59,999 --> 99:59:59,999 (passage inutile à effacer) 333 99:59:59,999 --> 99:59:59,999 (passage inutile à effacer) 334 99:59:59,999 --> 99:59:59,999 (passage inutile à effacer) 335 99:59:59,999 --> 99:59:59,999 (passage inutile à effacer) 336 99:59:59,999 --> 99:59:59,999 (passage inutile à effacer) 337 99:59:59,999 --> 99:59:59,999 (passage inutile à effacer)