1 00:00:00,443 --> 00:00:04,325 こんにちは  “インターネットの歴史, テクノロジー, そしてセキュリティ“ へようこそ  私はチャールス セベランスです 2 00:00:04,325 --> 00:00:09,206 私がこのコースのインストラクターを務めます それではさっそく始めましょう 3 00:00:09,206 --> 00:00:13,476 どんな人がこのコースをとるべきかって? 答えはそこの君だよ 4 00:00:13,476 --> 00:00:17,690 君こそ このコースをとるべきなんだ なぜなら全ての人が このコースをとるべきだから 5 00:00:17,690 --> 00:00:22,035 私たちが触れてそして使用するネットワークは ほぼ いつでも 私たちと一緒にあるよね 6 00:00:22,035 --> 00:00:26,160 この授業を見ているのであれば明白だ 君はこの授業をインターネット越しに見ているんだもの 7 00:00:26,160 --> 00:00:30,285 一体なぜこんなことができるのか?誰が創ったのか? これらは木の上に勝手にできた訳じゃない。 8 00:00:30,285 --> 00:00:34,465 人々がこれを創ったんだ。そして これから私たちは 高度に技術的な話をしていくよ。 9 00:00:34,465 --> 00:00:38,975 恐らく人類が今まで請け負った中で 最も複雑な工学技術の任務だろう 10 00:00:38,975 --> 00:00:43,100 だけど私たちは数学的観点から話をするんじゃないんだ そしてプログラミンングの観点でもない 11 00:00:43,100 --> 00:00:47,610 要するに 君たちに そのような代物を 押し付けるつもりはないんだ 12 00:00:47,610 --> 00:00:52,626 私たちは本当にクールな技術的なことを話すつもりなんだ 13 00:00:52,626 --> 00:00:57,721 そしてとってもクールな人々にも会う予定だよ だけど専門的な講義ではないんだ 14 00:00:57,721 --> 00:01:02,880 聞いて理解して そして今日のインターネットを創った人達についてクリティカルに考えていく講義なんだ 15 00:01:02,880 --> 00:01:07,850 だから私たちは 何らかのものを説明していくから 君たちには それについて少し考えてもらう 16 00:01:07,850 --> 00:01:12,666 これから僕がこれまでに集めてきたたくさんの “口述歴史" を織り交ぜて行くつもりだ 17 00:01:12,666 --> 00:01:17,748 口述歴史は、私のテレビ番組で共同司会をやっている リチャード ウィギンスも集めてくれた 18 00:01:17,748 --> 00:01:22,524 90年代から始めて現在まで そしてこれからも私は継続してこれを集めていくんだ。 19 00:01:22,524 --> 00:01:27,362 そしてインターネットでスゴイことをした人達に これからも こう尋ね続けていくんだ。 20 00:01:27,362 --> 00:01:31,954 何がきっかけだったの?どうやったら上手くいった? 何を考えていたの?とか 21 00:01:31,954 --> 00:01:37,453 何が革新的だった?何が上手く行かなかった?とかね 本当の歴史は、ちょっと複雑なんだ 22 00:01:37,453 --> 00:01:42,356 本当の歴史はPBS(全米ネットの公共放送網)のスペシャルで 30分で終わるような単純な話じゃない時もある 23 00:01:42,356 --> 00:01:47,019 それらは 実際には なんていうかお楽しみのテレビなんだ 私たちは実際に人々から聞き、 24 00:01:47,019 --> 00:01:51,518 彼らの話に少し長く耳を傾けるんだ 全てのものを2分間のビデオにおさめようと 25 00:01:51,518 --> 00:01:55,742 するんじゃない 彼らの話に耳を傾けるんだ それから 26 00:01:55,742 --> 00:02:00,295 それらのイノベーションについての一般の人々の語り方について 私たちがどう考えるかについて 27 00:02:00,295 --> 00:02:04,904 重要な質問をするつもりなんだ そしてそれから 後半では インターネットがどのように動くか 28 00:02:04,904 --> 00:02:09,292 詳しく掘り下げていく予定だよ でもプログラミンングやらテクノロジーやら 29 00:02:09,292 --> 00:02:13,916 複雑なものは何でも避けていきながらね。 30 00:02:13,916 --> 00:02:18,521 思いつくかぎり単純なメタファーを使ってインターネットのアーキテクチャを理解していきます。 31 00:02:18,693 --> 00:02:23,395 これで授業に問題なくついていけるようになります。 自分があまりによく理解していることに驚くことでしょう。 32 00:02:23,395 --> 00:02:29,360 だから、私はいつも最初の授業では自己紹介をするのが好きです。こうすることによって、あなたは私がどんな人かわかります。 33 00:02:29,360 --> 00:02:33,992 私はミシガン大学情報学部教授です。情報学部では 34 00:02:33,992 --> 00:02:38,744 多くのことを研究しています。物事についてなど社会科学について研究してします。 35 00:02:38,744 --> 00:02:43,676 データ、情報、技術など。つまり情報学部では、 36 00:02:43,676 --> 00:02:48,248 人々、情報、技術の3つをどのようにもっとおもしろい方法でつなげていけるかについて研究しているといってもいいと思います。 37 00:02:48,248 --> 00:02:53,000 私は大学の教員として、これまで数冊本を出しました。私はweb上にいますし、みなさんはTwitterで私をフォローすることができます。 38 00:02:53,000 --> 00:02:57,830 旅行もたくさんしています。 39 00:02:57,830 --> 00:03:03,707 だからもしかすると、この授業の最中に私はみなさんの国あるいは町にいるということだってありえなくもありません。 40 00:03:03,707 --> 00:03:09,301 みなさんとわたしが何か一緒にやるということも不可能ではありません。だから、もしよかったら、Twitterで私をおいかけてください。 41 00:03:09,301 --> 00:03:16,542 わたしはいつもTwitterに入っています。この授業の目玉の特徴はビデオにあります。とくに前半のビデオです。 42 00:03:16,542 --> 00:03:21,731 前半では歴史について語ります。1995年を経験した私はとても幸運でした。 43 00:03:21,731 --> 00:03:27,325 1994年は、大半の人がインターネットとwebが学界の外で始まった年としている年です。 44 00:03:27,325 --> 00:03:32,920 そして1995年には私はあるテレビ番組を担当していました。 45 00:03:32,920 --> 00:03:39,103 その番組はTCI CableVisionという会社がスポンサーでした。 このケーブル会社はもう存在しません。 46 00:03:39,103 --> 00:03:44,918 この会社は確かAT&Tだったと思いましたが、他社に吸収されてしまったからです。 47 00:03:44,918 --> 00:03:51,438 1995年から1999年にかけて私はRichard Wigginsと二人で番組の司会をつとめました。二人はカメラをもってあちこち回りました。 48 00:03:51,438 --> 00:03:57,148 コンファレンスに行ったり、いろんなことをしました。何か大きなことをした有名な人々の顔をカメラでとらえたりしました。 49 00:03:57,148 --> 00:04:02,788 1990年の半ば、インターネットは今ほどすばらしいものでも 50 00:04:02,788 --> 00:04:08,499 重要なものでもありませんでした。だから、こうした有名人は非常に簡単にみつかりました。 51 00:04:08,499 --> 00:04:13,930 それにこうした人々はいつも喜んで話してくれました。そこで私とRichardはこうした人々の言葉や発明を集めることができました。 52 00:04:13,930 --> 00:04:18,507 このスライドにのっている人たち。ここのところにいるのがTim Berners-Leeです。 53 00:04:18,507 --> 00:04:23,135 Tim Berners-Leeはworld wide webの発明者です。 54 00:04:23,135 --> 00:04:27,764 彼については、のちほど、歴史の部分の授業で出てきます。今回は、Timの仲間の一人であるJames Wellについてみていきます。 55 00:04:27,764 --> 00:04:32,508 Jamesはreal audioの設立者の一人でした。 56 00:04:32,508 --> 00:04:37,714 私がどんなことに非常な感動を受けたか感じをつかんでもらうために、 57 00:04:37,714 --> 00:04:43,119 このインターネットですごいことを思いついた人々に私は非常な感銘を受けたのです。そこでまず最初に 58 00:04:43,119 --> 00:04:48,327 Real AudioのJames Wellsから入っていきたいと思います。 59 00:04:48,327 --> 00:04:53,205 この6か月以内にreal playerをダウンロードした人の数は700,000人以上に上りました。 60 00:04:53,205 --> 00:04:58,676 1か月あたり25万人の勢いです。これから計算すると次の6か月には 61 00:04:58,676 --> 00:05:05,344 何百万人もの人々がreal audioを使って聞いていることになります。 62 00:05:05,344 --> 00:05:11,671 また何万人もの人々が音声を作成していることになります。いわゆる 63 00:05:11,671 --> 00:05:18,505 ナローキャスティングが可能になります。ナローキャスティングとは情報を非常に安価で得て、特定の関心のある人々や特定の対象者にあてて送ることです。 64 00:05:18,505 --> 00:05:25,676 もうひとつ多いRealAudioの利用方法は 65 00:05:25,676 --> 00:05:31,582 教育です。遠隔学習です。 66 00:05:31,582 --> 00:05:38,030 時空を超えて、学習環境を提供することができるということです。 67 00:05:38,030 --> 00:05:44,723 今紹介したのがRealAudioのJames Wellsでした。 Jamesは素晴らしい考えを持っていいました。このビデオではいろいろ見ましたが、モデムもその一つです。 68 00:05:44,723 --> 00:05:50,185 小さな光がついたり消えたりしていたのが見えたと思います。これはデータが行ったり来たりしているところでした。 69 00:05:50,185 --> 00:05:55,832 1993年、1994年,1995年のころは、28 キロビットのモデムを使っていたんです。 70 00:05:55,832 --> 00:06:03,380 今ではみなさんはかっこいい携帯をもっています。それはEdgeに総括されます。それは128 キロビットです。 71 00:06:03,380 --> 00:06:10,190 だからみなさんはこの時代のことをひどいと思うでしょう。けれど1992年のころは、28キロビットを使っていたのです。 72 00:06:10,190 --> 00:06:16,000 これは今のEdgeの約1/3いや1/4です。それは大して大きな帯域幅ではありませんでした。 73 00:06:16,000 --> 00:06:21,670 そうした制限があってもJames Wellsは、教材を 74 00:06:21,670 --> 00:06:27,200 この小さなオーディオに押し込み、そうすることで学生が音声授業を 75 00:06:27,200 --> 00:06:32,715 世界のどこでも受講できるという構想を持っていたのです。これに私は非常な情熱を感じ、私の真の研究テーマとなりました。 76 00:06:32,715 --> 00:06:37,595 そこで私は、まさに今ここで使っているような技術を使って、教えることを始めました。 77 00:06:37,595 --> 00:06:42,800 今と比べればそのときの技術ははるかに稚拙でしたが。私はSync-O-Maticというものを作りました。 78 00:06:42,800 --> 00:06:48,006 1996年にこれが何をしたかですが、ここに示すようにスライドと音声を同時に設定します。 79 00:06:48,006 --> 00:06:53,146 左側に私が座ったままとったひどい顔の写真があります。 80 00:06:53,146 --> 00:06:58,340 こいつはひどい顔つきをしていますが、これが私なんです。 81 00:06:58,340 --> 00:07:03,705 ビデオは送れなかったのです。1996年のころは接続があまりに遅く音声しか送れませんでした。 82 00:07:03,705 --> 00:07:09,275 しかし私はスライドを送りました。そこで私は講義をして、音声を録音しました。 83 00:07:09,275 --> 00:07:15,052 スライドはめくるのですが、画面に描いたり、すごいことは何もできませんでした。 84 00:07:15,052 --> 00:07:20,623 1990年にはなると私は仕事を変えて、大学から大学へと移りました。そして 85 00:07:20,623 --> 00:07:25,242 次のプログラミングをしました。それをClip Boardと名付けました。 86 00:07:25,242 --> 00:07:29,900 これは今日使っているものと非常によく似ています。違いといえば 87 00:07:29,900 --> 00:07:34,218 今使っているもののほうがはるかに洗練されていることです。それでもClip Boardでスライドの上に何か描くことができます。 88 00:07:34,218 --> 00:07:38,876 スライドをあちこちめくることができます。ポインタも使えます。 89 00:07:38,876 --> 00:07:43,530 スライダー上にテキストをタイプすることができます。Cllp Boardができたので、これをAppleに提供しようとしました。 90 00:07:43,530 --> 00:07:47,753 Clip BoardはAppleのハードウェア上に構築したので、1999年にAppleにこれを提供しようとしました。 91 00:07:47,753 --> 00:07:52,145 しかしAppleは受け取りませんでした。でも今ではScreenFlowやら 92 00:07:52,145 --> 00:07:56,593 Camtasiaなどがあります。このほかにもClip Boardと同じことができるものは今では山ほどあります。 93 00:07:56,593 --> 00:08:00,591 まさに今この瞬間このテレビの前に座っていて 94 00:08:00,591 --> 00:08:05,095 教育の未来について語っているこの男がインターネットにのるということを目にして 95 00:08:05,095 --> 00:08:09,830 私は一連のことを見直して、研究分野を変えることになりました。 96 00:08:09,830 --> 00:08:15,206 私の研究分野は当時の高性能コンピューティングでした。 97 00:08:15,206 --> 00:08:20,371 テレビの前に座って、私は教育が研究テーマとしてよさそうだと思い、すぐに着手して 98 00:08:20,371 --> 00:08:25,600 Sync-O-Maticを発明しました。続いてClipBoardを発明しました。 99 00:08:25,600 --> 00:08:30,487 クリックするとClipBoardが立ち上がりました。これは1999年のころのことで、そのころは 100 00:08:30,487 --> 00:08:35,437 こうしたものを使うというアイディアを買ってくれる人は見つけることができませんでした。私が言いたいのはこれこそ明らかに今私たちが 101 00:08:35,437 --> 00:08:40,386 使っているものなんですが。私はいわば挫折感を感じ、次に自分がやるべきことは 102 00:08:40,386 --> 00:08:45,335 学習管理システムを手がけることがだろうと決意しました。Sakaiというこのシステムですが、みなさんのなかにはSakaiを実際に使ったことがある人もいるかもしれません。 103 00:08:45,335 --> 00:08:50,345 自分の学習管理システムとして。私はSakaiプロジェクトの設計チーフでした。 104 00:08:50,345 --> 00:08:55,925 プロジェクトに貢献をして、Sakaiシステムのプロジェクトを継続していました。ある日、 105 00:08:55,925 --> 00:09:01,646 Sakaiがわずか2、3%の市場シェアしかないと知りました。 106 00:09:01,646 --> 00:09:05,780 そこで、学習管理システム間の相互運用性を手掛けようと決めました。 107 00:09:05,780 --> 00:09:10,839 私はそのときこっそり持っていたアイディアを使おうと思いました。 108 00:09:10,839 --> 00:09:15,712 それは、私の録音済みの講義をこれらの学習管理システムにプラグインするというアイディアです。 109 00:09:15,712 --> 00:09:20,216 そこで2007年から2010,2011,2012年までの間の数年間を 110 00:09:20,216 --> 00:09:25,089 IMS(標準を構築する標準団体)とともにすごしました。ということで、 111 00:09:25,089 --> 00:09:30,264 15年後私がここにこうして座ってみなさんに実際こうして教えているということはある意味皮肉です。 112 00:09:30,264 --> 00:09:36,616 このまったくクールで、すごい技術を使って教えているということは。Courseraという技術で。 113 00:09:36,616 --> 00:09:42,968 これはまさに私が持っていたビジョンだからです。[聞き取れない] 114 00:09:42,968 --> 00:09:50,424 こんなにわくわくするのは初めてです。Courseraを使って教えるということは。ここに私の分身がいます。Dr Chuckといいます。 115 00:09:50,638 --> 00:09:55,993 私の学生の大半は私のことをDr Chuckと呼びます。なぜDr Chuckというかというと、 116 00:09:56,208 --> 00:10:01,705 なぜこのニックネームにしたかというと、私は博士号を比較的あとになって取得したからです。そこで 117 00:10:01,920 --> 00:10:07,546 単に私が博士号をもっているという理由で博士号をもっている人たちをからかうのをやめると欺瞞になると思ったからです。 118 00:10:07,757 --> 00:10:13,173 そこでニックネームをDr Chuckにしたのです。みなさんのうち、研究をしたいと思っている方にとっては、 119 00:10:13,173 --> 00:10:19,011 Dr. PhilでもDr. Drewでもありませんでした。正解はDr. Ruthでした。 120 00:10:19,011 --> 00:10:24,779 彼女はテレビでの医者でした。Dr. Ruthとはどんな人物か調べることができます。 121 00:10:24,779 --> 00:10:31,074 ここには私の趣味の一部を紹介した写真が何枚かあります。私はホッケーをします。 122 00:10:31,074 --> 00:10:36,717 旅行もたくさんします。Sakaiの関連で出張が多いです。 123 00:10:36,717 --> 00:10:41,917 世界中に行ったことがあります。ここの写真は3年から4年間の私の旅行をとったものだと思います。 124 00:10:41,917 --> 00:10:47,128 地図上のこれらの画鋲は私の行った土地を示しています。自転車にも乗ります。オフロードの自転車と路上用自転車です。 125 00:10:47,128 --> 00:10:52,472 その自転車のビデオも見に行くことができます。カラオケもします。 126 00:10:52,472 --> 00:10:57,750 私の写真は全部がカラオケをしている私を撮影したものだということはもちろんありません。一部は 127 00:10:57,750 --> 00:11:02,697 私の友人がカラオケをしているところを私が撮影したものです。私は本を数冊書きました。 128 00:11:02,697 --> 00:11:07,460 Sakai プロジェクトの経験についても1冊本を書きました。 129 00:11:07,460 --> 00:11:12,383 さて、私が作ったちょっと面白いビデオで締めくくりたいと思います。みなさんの中には"iPad Steering Wheel Mount"について聞いたことがある方もいるかもしれません。 130 00:11:12,383 --> 00:11:17,247 もし聞いたことがなければ"iPad Steering Wheel Mount"でGoogle検索してみてください。 131 00:11:17,247 --> 00:11:22,282 それは短いビデオです。私はこれについてどう思うか興味があります。次回は 132 00:11:22,282 --> 00:11:26,506 このコースの進め方についてもう少し詳しく話します。 133 00:11:26,506 --> 00:11:30,120 それから成績のつけかた、その他もろもろについて。それでは、また近いうちにお会いしましょう。