1 00:00:00,000 --> 00:00:00,133 私達人間は何千年もの昔から,  2 00:00:00,133 --> 00:00:02,999 私達人間は何千年もの昔から, 3 00:00:03,000 --> 00:00:05,866 身のまわりの環境にあるものを見てきて, 4 00:00:05,866 --> 00:00:07,199 いろんな物質があることに気がついていました. 5 00:00:07,200 --> 00:00:10,333 いろいろな物質,... それは様々な性質を持っていました. 6 00:00:10,333 --> 00:00:11,933 重さや手触りだけではなく, 7 00:00:11,933 --> 00:00:14,733 あるものは特別な方法で光を反射したり,しなかったり. 8 00:00:14,733 --> 00:00:17,599 あるいは特別の色を持っていたり,特定の温度だったり; 9 00:00:17,600 --> 00:00:20,433 液体,気体,または固体だったります. 10 00:00:20,433 --> 00:00:22,099 しかし,私達はさらに,ある状況で, 11 00:00:22,100 --> 00:00:24,866 どのようにそれらが反応するかも観察するようになりました. 12 00:00:24,866 --> 00:00:27,632 ここにはそういう物質の写真がいくつかあります. 13 00:00:27,633 --> 00:00:31,466 ここにあるのは炭素です.これは黒鉛の状態ですね. 14 00:00:31,466 --> 00:00:36,066 ここにあるのは鉛です.これは金です. 15 00:00:36,066 --> 00:00:38,699 ここで示した写真は皆, 16 00:00:38,700 --> 00:00:41,366 ここのウェブサイトから取ってきました. 17 00:00:41,366 --> 00:00:45,432 ここにあるものは皆固体ですが,物質がそれだけではないのは知っているでしょう. 18 00:00:45,433 --> 00:00:47,366 空気にはある種類があるようです. 19 00:00:47,366 --> 00:00:49,332 空気の粒子にはいくつかの種類がある. 20 00:00:49,333 --> 00:00:52,199 それはどの粒子を見ているかによって違ってきます. 21 00:00:52,200 --> 00:00:55,066 たとえば炭素,酸素,窒素のように 22 00:00:55,066 --> 00:00:57,932 それらはまた違った性質を持っています. 23 00:00:57,933 --> 00:00:59,399 または,他にも液体のものもあります. 24 00:00:59,400 --> 00:01:02,066 それに十分高い温度があれば, 25 00:01:02,066 --> 00:01:04,998 もし金や鉛でも十分温度が高ければ, 26 00:01:05,000 --> 00:01:06,500 液体になります. 27 00:01:06,500 --> 00:01:09,833 または,もしこの炭素を燃やせば 28 00:01:09,833 --> 00:01:12,066 二酸化炭素という気体の状態になります. 29 00:01:12,066 --> 00:01:13,332 空気中に開放することができます. 30 00:01:13,333 --> 00:01:14,699 この構造をバラバラにすることができます. 31 00:01:14,700 --> 00:01:17,266 人間はこれらの事柄を皆 32 00:01:17,266 --> 00:01:20,566 何千年も見てきました. 33 00:01:20,566 --> 00:01:22,432 しかしそれは素朴な疑問になります. 34 00:01:22,433 --> 00:01:24,199 それはもともと哲学的な質問でしたが, 35 00:01:24,200 --> 00:01:26,400 今は少し良い答えをすることができます. 36 00:01:26,400 --> 00:01:30,866 その質問とは,もしこの炭素を細かく細かく 37 00:01:30,866 --> 00:01:33,499 分けていったら, 38 00:01:33,500 --> 00:01:35,533 もしずっと分けていったら, 39 00:01:35,533 --> 00:01:39,866 この物質の単位となるような, 40 00:01:39,866 --> 00:01:43,166 小さくなっても炭素の性質を持つ最小のものというものがあるのか? 41 00:01:43,166 --> 00:01:45,232 もし,どうにかしてそれよりも小さく分けることができたら, 42 00:01:45,233 --> 00:01:48,366 もう炭素の性質がなくなってしまうような小さなものがあるのか? 43 00:01:48,366 --> 00:01:50,332 その答えは「イエス」です.そういうものがあります. 44 00:01:50,333 --> 00:01:52,199 ちょっと今後の話のために用語の話をしましょう. 45 00:01:52,200 --> 00:01:56,133 これらの異なった物質を,これらの純粋な物質のことです 46 00:01:56,133 --> 00:01:58,999 これらはある温度で特定の性質を持ち, 47 00:01:59,000 --> 00:02:01,166 ある特定の反応をします. 48 00:02:01,166 --> 00:02:05,266 これらを元素と呼びます. 49 00:02:05,266 --> 00:02:08,699 炭素は元素です.鉛も元素,金も元素です. 50 00:02:08,699 --> 00:02:10,400 水も元素だと言う人もいるかもしれませんね. 51 00:02:10,400 --> 00:02:14,200 確かに歴史的には,人々が水を元素と考えてきたこともあります. 52 00:02:14,200 --> 00:02:17,866 しかし,現在では,水はさらに基本的な元素からできていることがわかっています. 53 00:02:17,866 --> 00:02:20,399 水は酸素と水素からできています. 54 00:02:20,400 --> 00:02:25,000 ここには全ての元素が, 55 00:02:25,000 --> 00:02:27,733 周期表という表の中に並べられています. 56 00:02:27,733 --> 00:02:29,366 C は炭素です. 57 00:02:29,366 --> 00:02:30,399 -- ちょっと人間に関係の 58 00:02:30,400 --> 00:02:32,366 あるものを見ていきましょうか. 59 00:02:32,366 --> 00:02:35,499 でもやがて周期表を覚えていくでしょう. 60 00:02:35,500 --> 00:02:39,133 これは酸素,窒素,ケイ素またはシリコン. 61 00:02:39,133 --> 00:02:42,866 これは -- Au は金です.これは鉛です. 62 00:02:42,866 --> 00:02:51,966 そしてこれらの元素の一番基本的な単位は「原子」です. 63 00:02:51,966 --> 00:02:54,532 もしこれをどんどん分けていって, 64 00:02:54,533 --> 00:02:57,066 ずっと小さく小さく分けていくと, 65 00:02:57,066 --> 00:02:59,399 最後には炭素の原子が出てきます. 66 00:02:59,400 --> 00:03:00,733 これについても同じことをすると, 67 00:03:00,733 --> 00:03:02,533 最後には金の元素が得られます. 68 00:03:02,533 --> 00:03:03,966 ここでも最後には 69 00:03:03,966 --> 00:03:05,832 これらの小さなものが得られます. 70 00:03:05,833 --> 00:03:07,733 -- ちょっと良い言葉がないのですが,-- 粒子,となるでしょう. 71 00:03:07,733 --> 00:03:09,166 それを鉛の原子と呼びます. 72 00:03:09,166 --> 00:03:11,232 そしてそれ以上は分割することができません. 73 00:03:11,233 --> 00:03:13,566 また,それでもそれは鉛です. 74 00:03:13,566 --> 00:03:17,032 それはまだ鉛の性質を持っています. 75 00:03:17,033 --> 00:03:18,299 それがどんな大きさかですが, 76 00:03:18,300 --> 00:03:21,166 -- これは私自身も,なかなか想像できない何かなのですが -- 77 00:03:21,166 --> 00:03:24,032 原子というものは信じられないほど小さいものです. 78 00:03:24,033 --> 00:03:25,899 本当に,考えられないほど小さいものです. 79 00:03:25,900 --> 00:03:27,533 たとえば,炭素ですが. 80 00:03:27,533 --> 00:03:29,366 私の髪の毛にも炭素が入っています. 81 00:03:29,366 --> 00:03:31,866 実は私の体の水以外のほとんどは炭素でできています. 82 00:03:31,866 --> 00:03:35,899 実はほとんどの生き物は,水を除くとほとんどは炭素です. 83 00:03:35,900 --> 00:03:40,533 ですから私の髪を一本抜くと,... 私の髪は炭素です. 84 00:03:40,533 --> 00:03:42,199 私の髪はほとんどが炭素です. 85 00:03:42,200 --> 00:03:43,966 すると,私が髪を一本ここに抜くと, 86 00:03:43,966 --> 00:03:45,532 -- 私の髪は実は黄色ではありません. 87 00:03:45,533 --> 00:03:46,766 でも,黄色で描くとコントラストが良くて見やすいのでそうします. 88 00:03:46,766 --> 00:03:47,932 実は私の髪は実は黒です.でも黒でここに描くと, 89 00:03:47,933 --> 00:03:49,699 画面で見えなくなってしまいます. 90 00:03:49,700 --> 00:03:51,966 しかし,もし私の髪をここに置いて,あなたに質問したいと思います. 91 00:03:51,966 --> 00:03:55,199 私の髪にはいくつの炭素原子が並びますか? 92 00:03:55,200 --> 00:03:58,466 私の髪の太さ方向にです,長さ方向ではありません. 93 00:03:58,466 --> 00:04:00,332 私の髪の太さ方向と考えて, 94 00:04:00,333 --> 00:04:03,233 それは炭素原子でいくつ分になりますか? 95 00:04:03,233 --> 00:04:07,033 「サルさんがさっき言った通り,それはとっても小さいはずだ. 96 00:04:07,033 --> 00:04:09,133 炭素原子 1000 個位じゃないかな, 97 00:04:09,133 --> 00:04:10,466 それとも1万,もしかしたら10万?」 98 00:04:10,466 --> 00:04:11,766 でも私は「いいえ!」と言います. 99 00:04:11,766 --> 00:04:14,232 100万個です. 100 00:04:14,233 --> 00:04:17,433 100万個の炭素原子を平均的な人間の髪の 101 00:04:17,433 --> 00:04:20,933 太さに並べることができます. 102 00:04:20,933 --> 00:04:22,566 もちろんこれは概算で 103 00:04:22,566 --> 00:04:23,999 ぴったり100万個ではなくてだいたいそれ位という意味です. 104 00:04:24,000 --> 00:04:26,600 しかしこれで原子がどれだけ小さいかちょっと感じることができたでしょう. 105 00:04:26,600 --> 00:04:28,433 どうでしょうか.あなたの頭から髪の毛を一本抜いて, 106 00:04:28,433 --> 00:04:30,966 その髪の太さ方向に何かが 107 00:04:30,966 --> 00:04:33,966 100万個並ぶということを想像して下さい. 108 00:04:33,966 --> 00:04:37,032 長さ方向ではないですよ.髪の太さの方向です. 109 00:04:37,033 --> 00:04:39,166 髪の太さは見るのもそんなに簡単ではありません. 110 00:04:39,166 --> 00:04:40,699 しかしそこには100万の炭素原子が太さの方向にあるのです. 111 00:04:40,700 --> 00:04:42,966 しかしそこには100万の炭素原子が太さの方向にあるのです. 112 00:04:42,966 --> 00:04:48,066 そしてさらにクールなすごいことには, 113 00:04:48,066 --> 00:04:48,999 私達は, 114 00:04:49,000 --> 00:04:51,366 この炭素原子を作るさらに基本的な要素があることを知っています. 115 00:04:51,366 --> 00:04:53,932 実はさらに基本的な要素が全ての元素を作っていることを知っています. 116 00:04:53,933 --> 00:04:55,933 もっとすてきなことに, 117 00:04:55,933 --> 00:04:59,066 これらの基本的な要素は互いに関係があるのです. 118 00:04:59,066 --> 00:05:02,532 炭素原子はもっと基本的な粒子からできています. 119 00:05:02,533 --> 00:05:07,466 金の原子ももっと基本的な粒子からできています. 120 00:05:07,466 --> 00:05:10,432 そしてこれらは実は, 121 00:05:10,433 --> 00:05:12,733 その基本的な粒子の配置で定義されています. 122 00:05:12,733 --> 00:05:14,066 もしもあなたが,基本的粒子の数を 123 00:05:14,066 --> 00:05:15,899 変更することができるとすると, 124 00:05:15,900 --> 00:05:17,833 その元素の性質,どう反応するかなど,を変更することができます. 125 00:05:17,833 --> 00:05:18,866 その元素の性質,どう反応するかなど,を変更することができます. 126 00:05:18,866 --> 00:05:22,766 またはその元素そのものすら変更できます. 127 00:05:22,766 --> 00:05:25,132 そしてもう少しだけこれを理解するために, 128 00:05:25,133 --> 00:05:27,999 これらの基本的な粒子について少しお話しましょう. 129 00:05:28,000 --> 00:05:31,800 それは陽子. 130 00:05:31,800 --> 00:05:35,500 そして陽子が 131 00:05:35,500 --> 00:05:38,000 原子の原子核にある陽子の数ですが, 132 00:05:38,000 --> 00:05:40,066 すぐ後に原子核の話はしましょう -- 133 00:05:40,066 --> 00:05:42,966 その数が元素を定義します. 134 00:05:42,966 --> 00:05:45,466 これが元素とは何かを決めています. 135 00:05:45,466 --> 00:05:47,332 これは周期表で,これを見ると 136 00:05:47,333 --> 00:05:50,133 原子番号の順番に並べられていることがわかります. 137 00:05:50,133 --> 00:05:51,566 そして原子番号とは, 138 00:05:51,566 --> 00:05:54,666 文字通り元素の中にある陽子の数のことです. 139 00:05:54,666 --> 00:05:58,666 ですから定義により,水素は 1 つの陽子を持ちます. 140 00:05:58,666 --> 00:06:02,799 ヘリウムは 2 つの陽子,炭素は 6 つの陽子を持ちます. 141 00:06:02,800 --> 00:06:05,333 7つの陽子を持った炭素はありえません. 142 00:06:05,333 --> 00:06:07,166 もし7つあれば,それは窒素になります. 143 00:06:07,166 --> 00:06:09,232 それは炭素ではなくなってしまいます. 144 00:06:09,233 --> 00:06:10,566 酸素は8つの陽子を持ちます. 145 00:06:10,566 --> 00:06:12,666 もしどうしかして,もう1つの陽子をここに加えることができたら, 146 00:06:12,666 --> 00:06:14,032 それは酸素ではなくなってしまいます. 147 00:06:14,033 --> 00:06:18,333 それはフッ素になります.つまり陽子の数が元素を決めます. 148 00:06:18,333 --> 00:06:20,066 陽子の数が元素を決めます. 149 00:06:20,066 --> 00:06:22,966 原子番号は陽子の数のことで, 150 00:06:22,966 --> 00:06:25,432 陽子の数 -- 覚えておいて下さい. 151 00:06:25,433 --> 00:06:27,666 周期表のそれぞれの要素の 152 00:06:27,666 --> 00:06:30,099 この上に書いてある数が 153 00:06:30,100 --> 00:06:31,500 陽子の数です. 154 00:06:31,500 --> 00:06:34,133 それは原子番号と等しいです. 155 00:06:34,133 --> 00:06:36,866 それは原子番号と等しいです. 156 00:06:36,866 --> 00:06:38,832 どうしてここにこの数があるかというと, 157 00:06:38,833 --> 00:06:42,199 それが元素の性質を決定するからです. 158 00:06:42,200 --> 00:06:46,133 原子の構成要素にはもう2つあって, 159 00:06:46,133 --> 00:06:47,699 -- たぶんそのように呼んでも良いと思いますが -- 160 00:06:47,700 --> 00:06:55,100 それは電子と中性子です. 161 00:06:55,100 --> 00:06:57,533 そしてあなたの頭の中に原子のモデルを作る時, 162 00:06:57,533 --> 00:07:00,399 -- このモデルはあなたが化学を勉強していく内にさらに見ていきますが, 163 00:07:00,400 --> 00:07:02,833 それはもっと抽象的になっていきます. 164 00:07:02,833 --> 00:07:04,799 そして実はかなり概念的に難しいものです. 165 00:07:04,800 --> 00:07:06,533 1つの考え方は, 166 00:07:06,533 --> 00:07:08,333 陽子と中性子が 167 00:07:08,333 --> 00:07:09,799 原子の中心にあるというものです. 168 00:07:09,800 --> 00:07:11,600 それを原子の原子核といいます. 169 00:07:11,600 --> 00:07:14,866 たとえば,炭素は 6 つの陽子を持ちます. 170 00:07:14,866 --> 00:07:19,066 1, 2, 3, 4, 5, 6, 171 00:07:19,066 --> 00:07:22,366 炭素 12, これは炭素の1つの種類ですが, 172 00:07:22,366 --> 00:07:24,199 それは 6 つの中性子を持ちます. 173 00:07:24,200 --> 00:07:25,733 炭素にはいくつかのバージョンがあります. 174 00:07:25,733 --> 00:07:27,999 それは中性子の数が違うものです. 175 00:07:28,000 --> 00:07:30,100 つまり中性子の数は変化します.電子の数も変化できます. 176 00:07:30,100 --> 00:07:31,733 それでもやはり同じ元素です. 177 00:07:31,733 --> 00:07:33,266 しかし陽子の数は変更できません. 178 00:07:33,266 --> 00:07:35,899 陽子の数が変わると,違う元素になります. 179 00:07:35,900 --> 00:07:39,200 では炭素12の原子核を描いてみます. 180 00:07:39,200 --> 00:07:43,200 1, 2, 3, 4, 5, 6. 181 00:07:43,200 --> 00:07:46,466 するとこのここにあるものが炭素12の原子核です. 182 00:07:46,466 --> 00:07:48,332 そして時々これはこのように書きます. 183 00:07:48,333 --> 00:07:51,099 そして時々,陽子の数を書くこともあります. 184 00:07:51,100 --> 00:07:53,800 そして時々,陽子の数を書くこともあります. 185 00:07:53,800 --> 00:07:56,133 これが炭素12と書く理由です. 186 00:07:56,133 --> 00:07:58,666 -- すると中性子は 6 個とわかります. 187 00:07:58,666 --> 00:08:00,366 これは総数です. 188 00:08:00,366 --> 00:08:03,666 この数は総数と見てもかまいません. 189 00:08:03,666 --> 00:08:04,732 -- それが1つの見方です. 190 00:08:04,733 --> 00:08:06,399 そして後でもっと微妙な違いも学びましょう. 191 00:08:06,400 --> 00:08:07,766 -- これは原子核の中にある 192 00:08:07,766 --> 00:08:11,832 陽子と中性子の総数です. 193 00:08:11,833 --> 00:08:15,233 定義によって炭素は原子番号6です. 194 00:08:15,233 --> 00:08:16,599 しかし,これを書きなおすこともできます. 195 00:08:16,600 --> 00:08:18,566 ちょっと思い出して下さい. 196 00:08:18,566 --> 00:08:21,332 炭素の中心にはこの原子核があります. 197 00:08:21,333 --> 00:08:24,833 そして炭素12には6つの陽子と6つの中性子があります. 198 00:08:24,833 --> 00:08:27,466 もう1つのバージョンの炭素,炭素14,それは 199 00:08:27,466 --> 00:08:30,899 6つの陽子がありますが,中性子は8つあります. 200 00:08:30,900 --> 00:08:32,466 つまり中性子の数は違うことがあります. 201 00:08:32,466 --> 00:08:34,599 ここにあるこの炭素12ですが, 202 00:08:34,600 --> 00:08:36,832 もし炭素12 が電気的に中性であれば, 203 00:08:36,832 --> 00:08:40,633 -- この中性という言葉はすぐ後で少し意味を説明したいと思いますが -- 204 00:08:40,633 --> 00:08:43,198 もし,中性であれば,6つの電子を持ちます. 205 00:08:43,200 --> 00:08:45,400 では6つの電子を描きましょう. 206 00:08:45,400 --> 00:08:49,466 1, 2, 3, 4, 5, 6. 207 00:08:49,466 --> 00:08:51,832 そしてこれは多分電子と原子核の 208 00:08:51,833 --> 00:08:54,633 関係を考える最初の近似的方法ですが, 209 00:08:54,633 --> 00:08:56,866 関係を考える最初の近似的方法ですが, 210 00:08:56,866 --> 00:08:58,832 それは電子はある意味, 211 00:08:58,833 --> 00:09:00,833 この原子核の周りを動きまわっている 212 00:09:00,833 --> 00:09:02,933 というものです. 213 00:09:02,933 --> 00:09:04,666 これらを考える1つのモデルとしては, 214 00:09:04,666 --> 00:09:06,699 原子核の周りを電子が軌道に乗って回っているというものですが, 215 00:09:06,700 --> 00:09:08,000 実はそれはあまり正しいものではありません. 216 00:09:08,000 --> 00:09:10,500 太陽の周りを惑星が軌道を巡るようには 217 00:09:10,500 --> 00:09:11,633 巡っていないのです. 218 00:09:11,633 --> 00:09:13,733 しかし,最初に頭にモデルを作るには良さそうです. 219 00:09:13,733 --> 00:09:16,266 他の方法というのは,電子は原子核の周りを 220 00:09:16,266 --> 00:09:18,666 ブンブンと飛び回っているというものです. 221 00:09:18,666 --> 00:09:19,932 実は,この大きさのレベルでは, 222 00:09:19,933 --> 00:09:22,066 現実はかなり不可思議なものになっています. 223 00:09:22,066 --> 00:09:23,532 本当に電子が何をしているかを 224 00:09:23,533 --> 00:09:26,399 理解するには量子力学を学ぶ必要があります. 225 00:09:26,400 --> 00:09:29,166 しかし,あなたの頭に最初にモデルを作る場合には, 226 00:09:29,166 --> 00:09:32,399 この炭素12の原子の中心には 227 00:09:32,400 --> 00:09:34,066 原子核があると思って下さい. 228 00:09:34,066 --> 00:09:36,632 ここに原子核があります. 229 00:09:36,633 --> 00:09:40,733 そして電子がこの原子核の周りを適当に飛びまわっています. 230 00:09:40,733 --> 00:09:42,999 そしてこれらの電子がなぜこの原子核から 231 00:09:43,000 --> 00:09:45,133 勝手に飛んでいってしまわないか, 232 00:09:45,133 --> 00:09:47,199 なぜこの原子核にある意味結びついているか, 233 00:09:47,200 --> 00:09:49,300 そしてこの原子を作る要素になっているかは, 234 00:09:49,300 --> 00:09:54,566 陽子がプラスの電荷を持っていて, 235 00:09:54,566 --> 00:09:57,899 電子がマイナスの電荷を持っているからです. 236 00:09:57,900 --> 00:10:02,466 そしてそれはこれらの基本的な粒子の性質の1つです. 237 00:10:02,466 --> 00:10:03,599 ある日あなたが,電荷というものが単なる性質の 238 00:10:03,600 --> 00:10:05,466 名前ではないと考えはじめた時, 239 00:10:05,466 --> 00:10:06,866 それはとても深いものの入口です. 240 00:10:06,866 --> 00:10:08,399 しかし私達が電磁力について考える時, 241 00:10:08,400 --> 00:10:10,666 私達が知っていることの1つは, 242 00:10:10,666 --> 00:10:13,132 異なる電荷は引き合うということです. 243 00:10:13,133 --> 00:10:14,933 これについて考える良い方法は, 244 00:10:14,933 --> 00:10:16,533 陽子と電子 245 00:10:16,533 --> 00:10:18,133 これらは異なる電荷を持つので, 246 00:10:18,133 --> 00:10:20,099 互いに引き合います. 247 00:10:20,100 --> 00:10:21,433 中性子は中性です. 248 00:10:21,433 --> 00:10:25,066 ですから,それは単に原子核の中にいるだけです. 249 00:10:25,066 --> 00:10:28,566 ある元素のある種の原子については, 250 00:10:28,566 --> 00:10:33,132 中性子もあるレベルで性質に影響します. 251 00:10:33,133 --> 00:10:34,999 しかし,電子が勝手に飛んでいってしまわない理由は 252 00:10:35,000 --> 00:10:36,800 しかし,電子が勝手に飛んでいってしまわない理由は 253 00:10:36,800 --> 00:10:38,600 これらは引き合っているからです. 254 00:10:38,600 --> 00:10:42,333 電子は原子核に引かれています. 255 00:10:42,333 --> 00:10:45,066 そしてこれらは信じられないほどの速度を持っているので, 256 00:10:45,066 --> 00:10:47,132 -- 実はこういうのも難しいことです -- 257 00:10:47,133 --> 00:10:48,433 私達はここでもまた, 258 00:10:48,433 --> 00:10:51,533 電子が実際に何をしているのかについて話をするとなると 259 00:10:51,533 --> 00:10:52,566 物理学のとても奇妙な点に触れることになります. 260 00:10:52,566 --> 00:10:54,132 物理学のとても奇妙な点に触れることになります. 261 00:10:54,133 --> 00:10:55,933 -- しかし,まあそれはいいでしょう. 262 00:10:55,933 --> 00:10:56,833 私はここでは, 263 00:10:56,833 --> 00:10:57,899 電子は原子核に落ちずに, 264 00:10:57,900 --> 00:11:00,733 飛び回っていると言えば十分でしょう. 265 00:11:00,733 --> 00:11:02,866 それもこれを考える1つの方法です. 266 00:11:02,866 --> 00:11:08,099 さて,私はここにある炭素12は 267 00:11:08,100 --> 00:11:09,766 陽子の数で定義されていると言いました. 268 00:11:09,766 --> 00:11:12,399 酸素は8つの陽子を持つことで定義されています. 269 00:11:12,400 --> 00:11:16,466 しかしもう一度,電子は他の電子と相互作用できます. 270 00:11:16,466 --> 00:11:18,632 それらは他の原子に取られることもできます. 271 00:11:18,633 --> 00:11:20,999 そしてそれが, 272 00:11:21,000 --> 00:11:23,266 化学の理解の多くを作っているのです. 273 00:11:23,266 --> 00:11:25,966 化学はいくつの電子を原子が,あるいは元素が持っているかに基いています. 274 00:11:25,966 --> 00:11:27,599 化学はいくつの電子を原子が,あるいは元素が持っているかに基いています. 275 00:11:27,600 --> 00:11:29,466 そしてこれらの電子がどう配置しているか 276 00:11:29,466 --> 00:11:33,866 または,他の元素の電子配置がどうなっているか, 277 00:11:33,866 --> 00:11:35,999 同じ元素の異なる原子はどんなものかによって 278 00:11:36,000 --> 00:11:41,266 ある元素の原子が同じ元素の他の原子と 279 00:11:41,266 --> 00:11:43,332 またはある元素の原子とどう反応するかについて 280 00:11:43,333 --> 00:11:46,733 予測しはじめることができるようになります. 281 00:11:46,733 --> 00:11:49,666 他の元素の原子とどう反応するか,どう結合するか,引き合うのか, 282 00:11:49,666 --> 00:11:52,199 反発しあうのかが予測できるようになります. 283 00:11:52,200 --> 00:11:53,400 たとえば, 284 00:11:53,400 --> 00:11:56,300 これについては将来にもっと学ぶことになりますが, 285 00:11:56,300 --> 00:12:00,133 ある炭素から,他の原子が 286 00:12:00,133 --> 00:12:02,733 何らかの理由で 287 00:12:02,733 --> 00:12:05,533 電子をはぎとってしまうこともあります. 288 00:12:05,533 --> 00:12:10,333 そしてある元素の中性の原子は, 289 00:12:10,333 --> 00:12:13,699 他のものよりも電子をよりひきつける力(親和力)が大きいこともあります. 290 00:12:13,700 --> 00:12:15,200 すると,これらのどれかが, 291 00:12:15,200 --> 00:12:17,133 炭素から1つ電子を取ってしまうかもしれません. 292 00:12:17,133 --> 00:12:19,199 するとこの炭素は 293 00:12:19,200 --> 00:12:21,800 陽子の数よりも少ない電子を持つことになります. 294 00:12:21,800 --> 00:12:25,133 すると,5つの電子に6つの陽子になります. 295 00:12:25,133 --> 00:12:27,799 すると全体ではプラスの電荷になります. 296 00:12:27,800 --> 00:12:30,033 するとこの炭素12,私が描いた最初のバージョンでは, 297 00:12:30,033 --> 00:12:34,266 陽子6個,電子6個で電荷はキャンセルされて中性でした. 298 00:12:34,266 --> 00:12:36,532 もし1つ電子が失なわれたら,これらは5個になります. 299 00:12:36,533 --> 00:12:38,933 すると全体ではプラスの電荷になります. 300 00:12:38,933 --> 00:12:40,766 ここで私達はさらに,このことについて 301 00:12:40,766 --> 00:12:42,866 この化学のプレイリストを通して語っていきます. 302 00:12:42,866 --> 00:12:44,299 しかし,あなたはここでもう既に,世界について 303 00:12:44,300 --> 00:12:46,133 とてもクールなレベルの理解を持ったことを喜んで欲しいと思います. 304 00:12:46,133 --> 00:12:51,799 私達はもう「原子」という基本的な世界の構成要素について知っています. 305 00:12:51,800 --> 00:12:53,100 私達はもう「原子」という基本的な世界の構成要素について知っています. 306 00:12:53,100 --> 00:12:54,900 そしてさらに素敵なことには, 307 00:12:54,900 --> 00:12:56,733 この基本的な構成要素が, 308 00:12:56,733 --> 00:12:58,666 さらに基本的な構成要素でできていることです. 309 00:12:58,666 --> 00:13:00,866 これらのものは原子の性質を 310 00:13:00,866 --> 00:13:03,099 全て変更できる,または, 311 00:13:03,100 --> 00:13:06,033 1つの元素の原子から他の元素の原子を 312 00:13:06,033 --> 00:13:08,999 作ることができるのです.