WEBVTT 00:00:11.000 --> 00:00:16.000 ニュースなどで「占領地域」「67境界線」 00:00:16.000 --> 00:00:18.000 「違法入植建設」などの言葉をよく聞きます 00:00:18.000 --> 00:00:21.000 それらの主張は単純です 00:00:21.000 --> 00:00:28.000 6日戦争でイスラエルがパレスチナ人から西岸を奪い 国連の仲介を拒否し 00:00:28.000 --> 00:00:30.500 違法に入植地建設をした 00:00:30.500 --> 00:00:33.000 しかしそれは事実でしょうか 00:00:33.000 --> 00:00:38.000 状況をもっと良く理解してみましょう 00:00:38.000 --> 00:00:41.000 まず素朴で重要なこの質問から始めましょう 00:00:41.000 --> 00:00:44.600 イスラエルは誰から西岸を奪ったのですか? 00:00:44.600 --> 00:00:46.000 パレスチナ人からですか? 00:00:46.000 --> 00:00:54.000 いいえ、1967年には、パレスチナと呼ばれるアラブの国家あるいは政府は、この地域に ありませんでした 00:00:54.000 --> 00:00:57.000 実際、それは今までに存在したことがあるでしょうか? 00:00:57.000 --> 00:01:06.500 イスラエルは自衛行為としてヨルダンから西岸を奪いました それはヨルダンが参戦してエジプトとシリアを乗り込ませ、イスラエルに対し て破壊行為をしかけたからです 00:01:06.500 --> 00:01:10.000 一国に対して破壊行為をすることのほうが違法です 00:01:10.000 --> 00:01:17.000 1967年国連は、それまでアラブとソ連が行っていたように イスラエルを侵略者と宣言する傲慢をくりかえすことを拒否しました 00:01:17.000 --> 00:01:36.000 安全保障理事会の決議242号は、イスラエル側の一方的な撤退を命じませんでし た むしろ国連は、解決への交渉を呼びかけたのです イスラエルに対し、安全かつ認可された国境、つまり防衛のための境界を得さ せるためです 00:01:36.000 --> 00:01:43.000 しかし待ってください。ヨルダンは西岸で何を行っていたのですか? その正当な理由はあったのでしょうか? 00:01:43.000 --> 00:01:48.000 おわかりのように、ヨルダンには正当な理由はなかったのです 00:01:48.000 --> 00:02:01.000 それ以前にヨルダンは、1948年に設立されたばかりのイスラエル国家を破壊す るために占領し、ユダヤとサマリヤという当時その地域で受け入れら ていた名称を、西岸と変 えてしまったのです 00:02:01.000 --> 00:02:09.000 しかし彼らは誰をも納得させることはできませんでした 00:02:09.000 --> 00:02:11.000 他のアラブ諸国の中にさえです 00:02:11.000 --> 00:02:18.000 もし、土地に対するヨルダンの主張が法にかなったものでなく、しかもパレス チナも存在しなかったならば この領域は誰のものなのでしょう? 00:02:18.000 --> 00:02:26.000 少し歴史をさかのぼってみましょう 心配しないでください。聖書の年代ではなく、ほんの100年ほどです 00:02:26.000 --> 00:02:31.000 1917年まではオスマン帝国がこの地域一帯を治めていましたが 00:02:31.000 --> 00:02:41.000 第一次世界大戦での敗戦後、500年以上にわたる支配権を連盟国に明け渡しまし た 結果、古帝国は国々へ分割されました 00:02:41.000 --> 00:02:54.000 英外相ロード・バルフォアは、ユダヤ人のその祖国に対する歴史的権利を認め ました 中東のわずか約0.5パーセントにあたる地域を、この目的のために当てました 00:02:54.000 --> 00:03:01.000 国際連盟よりユダヤ人祖国の設立を促進させるため、英国がその使命を受けま した 00:03:01.000 --> 00:03:03.000 しかし、待ってください 何が起こったかわかりますか? 00:03:03.000 --> 00:03:09.000 ユダヤ人の祖国は本来は、西岸だけでなく、ヨルダン川の東岸をも含んでいました 00:03:09.000 --> 00:03:15.000 ユダヤ民族はもうすでに痛い約束をしているのです 00:03:15.000 --> 00:03:21.000 とにかく、西岸を含むユダヤ人祖国としての国際連盟の承認は 第二次世界大戦後、国連によって再認証されました 00:03:21.000 --> 00:03:32.000 英国の委任統治期間が終わるとともに、国連は総会を開き、国連決議181号によ り ユダヤとアラブの二つの政府を樹立することを提案したのです 00:03:32.000 --> 00:03:41.000 ユダヤ人たちはそれを受諾し、イスラエル国家を建て始めました 一方、アラブは条約を拒否し、ユダヤ新国家を破壊すべく戦争をしかけてきま した 00:03:41.000 --> 00:03:48.000 決議案181号は、もともと拘束力を持たないので、法的地位のないままになって しまいました 00:03:48.000 --> 00:04:00.000 戦争の終わりに、イスラエルとアラブが戦いをやめるための停戦ラインが決め られました アラブのリーダーたちが固執したため、この決定されたラ ンは政治的に意味 のないものとなってしまいました 00:04:00.000 --> 00:04:10.000 ですから、このラインは一般に1967年境界線と言われていますが、1967年のも のではなく、しかも、国際的な境界線となったことともありません 00:04:10.000 --> 00:04:27.000 それゆえに、国際法にかなった西岸へのさらに正しい定義があるのです 紛争がある、あるいはかつて起こった他の地域と同じです それらの地域は占領とは言われていません 00:04:27.000 --> 00:04:35.500 たとえばズバラ、テューン島、西サハラなどです それらは占領された領域とはされておらず、むしろ紛争のある領域とされてい ます 00:04:35.500 --> 00:04:42.000 イラストに戻って、一連の起こった事柄を見直しましょう 00:04:42.000 --> 00:04:59.000 西岸でのイスラエルの存在は、自衛行為の戦争の結果です 西岸は占領されたと考えられるべきではありません なぜなら、それ以前に合法的な国家は存在しなかったからです 本当の定義は、紛争のある領域とされるべきです 00:04:59.000 --> 00:05:09.000 この土地に対してのイスラエルの主張が、20世紀の中で国際社会ではっきりと 認められている間は 1947年の分割案は、現代において法的地位を持っていません 00:05:09.000 --> 00:05:16.000 それゆえに、西岸でのイスラエルの存在と入植地建設は、違法とされるべきで はありません 00:05:16.000 --> 00:05:30.000 これらは私の個人的な意見ではなく、世界的に有名な陪審員たちによる結論に 基づくものです たとえば、ユージン・ロストウ、アーサー・ゴール バーグ、ステファン・シ ューベル氏など、国際裁判を導いた方々です 00:05:30.000 --> 00:05:36.000 では、西岸をめぐる紛争への解決は何でしょう? 残念ながら魔法の解決というのはありません 00:05:36.000 --> 00:05:44.000 しかし歴史的にまた合法的な事実にもとづいて交渉するなら、解決に至るでし ょう 00:05:44.000 --> 99:59:59.999 ですから、「占領地域」「67境界線」これらの言葉を使わないでください それらは、差別・偏見のない公正な言い方ではないからです