WEBVTT 00:00:03.280 --> 00:00:08.039 権力は要求をつきつけないと動かない。 00:00:08.039 --> 00:00:12.140 これまでもそうだったし、これからもそうだ。 00:00:12.140 --> 00:00:17.560 (フレデリック・ダグラス、米国の奴隷解放運動家) 00:00:29.210 --> 00:00:33.450 1968年 00:00:40.160 --> 00:00:43.980 こちらアポロ8号。月面から生中継でお届けします。 00:00:44.570 --> 00:00:51.220 月の荒涼たる風景には畏敬の念をおぼえる。 00:00:51.220 --> 00:00:54.700 そして、地球に残してきたものを思い出す。 00:00:55.620 --> 00:01:00.560 ここから見る地球は、無限の闇に浮かぶオアシスのようだ。 00:01:04.060 --> 00:01:09.500 おお、あれを見ろ。地球の「日の出」だ。 00:01:10.680 --> 00:01:12.960 すばらしい。 カラーで撮影したか? 00:01:13.500 --> 00:01:15.740 カラーフイルムを寄こせ。はやく、はやく。 00:01:18.420 --> 00:01:20.540 おお。これは美しい。 00:01:26.560 --> 00:01:33.559 こちらアポロ8号。通信の最後にご挨拶です。 地球上のすべての人に、神の祝福がありますように。 00:01:34.580 --> 00:01:37.380 おやすみなさい。美しい地球のみなさん。 00:01:40.740 --> 00:01:48.220 私たちは、こんなに美しい地球には、もう住んでいない。 00:01:58.400 --> 00:02:01.940 世界は終わってはいないが、 00:02:01.980 --> 00:02:07.000 我々が知っていた世界は、もうない。 00:02:08.539 --> 00:02:10.539 もしもし、聞こえますか? 00:02:11.640 --> 00:02:13.640 緊急事態です。 00:02:13.980 --> 00:02:15.980 水位が急激に上がっています。 00:02:16.760 --> 00:02:19.780 5フィート(1.5メートル)まできてます。 00:02:19.960 --> 00:02:22.020 2階に17人が避難しています。 00:02:22.020 --> 00:02:23.788 とにかくここから逃げ出さないと。 00:02:24.440 --> 00:02:25.480 救助に向かっています。 00:02:25.480 --> 00:02:26.250 (爆発音) 00:02:27.870 --> 00:02:31.020 もしもし、大丈夫? 聞こえますか? 00:02:31.740 --> 00:02:34.780 私たちの地球に劇的なことがおきていることがわかってきました。 00:02:34.940 --> 00:02:37.080 今夜は、その一部を見ていきます。 00:02:37.660 --> 00:02:40.810 私たちが経験している異常気象は 00:02:40.810 --> 00:02:43.560 一種の警告で、 いま世界中でおきています。 00:02:44.790 --> 00:02:47.870 私たちは前代未聞の実験に 直面しているのです。 00:02:47.980 --> 00:02:51.500 地球1個で、全生命が維持できるかどうかという実験です。 00:02:55.720 --> 00:02:58.780 私たちは気候変動に責任があります。 00:02:58.959 --> 00:03:03.390 もし対応に失敗すれば 子どもたちの未来を裏切ることになります。 00:03:03.460 --> 00:03:08.520 未来がどうなるかは、わかりませんが、 いまの「異常」は、これから「平常」になるかもしれません。 00:03:19.480 --> 00:03:22.940 ニューヨークで行われている国連気候変動サミットで 議論が加速しています。 00:03:23.340 --> 00:03:26.330 国連事務総長の潘基文が ホストをつとめます。 00:03:26.330 --> 00:03:30.409 各国のリーダーと ハイレベルな合意を得たいと思います。 00:03:30.409 --> 00:03:37.589 世界の政治的指導者に対し、最優先の課題は 気候変動問題に政治力を割くことだと申し上げたい。 00:03:37.879 --> 00:03:44.219 サミットの交渉テーブルで、現実的な合意を得るために 真剣に取り組まねばなりません。 00:03:46.420 --> 00:03:52.100 もし「これまで通りやろう」ということになれば、 我々は生きていけません。 00:03:52.100 --> 00:03:54.360 死にます。 00:03:55.630 --> 00:04:05.380 不連続な未来 ~地球と社会の限界点~ 00:04:16.540 --> 00:04:20.180 (デモ行進まで100日) 00:04:20.860 --> 00:04:22.560 (マット・レオナルド、デモ行進の主催者) 00:04:22.590 --> 00:04:26.780 今度の9月23日、国連では 歴史的な環境サミットが行われます。 00:04:26.780 --> 00:04:29.469 そこでは世界中の国の リーダーや指導者が集まります。 00:04:30.090 --> 00:04:32.800 これに対し、私たちは ニューヨークのストリートで、 00:04:32.810 --> 00:04:35.680 史上最大の環境アピールのデモ行進をする予定です。 00:04:35.680 --> 00:04:39.530 うまくいけば、サミットの議論の流れを変え 00:04:39.530 --> 00:04:42.030 気候変動問題に関する大きな動きを 前進させることができるでしょう。 00:04:42.030 --> 00:04:43.849 気候変動の限界点(ティッピングポイント)は実に恐ろしい。 00:04:43.849 --> 00:04:47.030 でも私たちがお互いに連携していけば 00:04:47.030 --> 00:04:51.010 歴史上、最大の運動を起こし、 私たち一人ひとりが 00:04:51.010 --> 00:04:56.279 気候変動の限界点を避ける力を 得るでしょう。 00:04:56.279 --> 00:04:59.380 世界のリーダーを不作為の園から連れ出し 00:04:59.380 --> 00:05:03.000 地球を救う長い旅へと導くのです。 00:05:05.360 --> 00:05:08.450 大きな社会運動のすべては 00:05:08.450 --> 00:05:11.750 歴史上、街(ストリート)を歩く人びとによってはじまりました。 00:05:11.750 --> 00:05:14.669 女性の選挙権、公民権運動、 さらに最近では、 00:05:14.669 --> 00:05:17.359 (ケヤ・チャタジー、WWF 再生可能エネルギー局長) 00:05:17.480 --> 00:05:20.660 気候問題です。私たちの大きな成功は 人びとが家からでてきて、 00:05:20.669 --> 00:05:23.069 ストリートに向かうところからはじまります。 00:05:23.349 --> 00:05:26.430 これは過去最大の戦いですね。 00:05:26.430 --> 00:05:28.930 (ナオミ・クライン、「気候破壊と資本主義」の著者) 00:05:28.940 --> 00:05:33.050 私たちが地球を救う必要があるというわけではありません。 00:05:33.050 --> 00:05:36.290 救わなければならないのは、地球と人類と その他の生命が共存するためのシステムなのです。 00:05:36.380 --> 00:05:41.060 私たちの時代の最大の戦いですが 本来はだれも活動家になる必要なんて、ないはずです。 00:05:41.060 --> 00:05:45.219 合理的な世界であれば、 00:05:45.219 --> 00:05:49.539 科学者たちが、地球に最悪の事態が起きていると指摘し、 それを止めるための方法もあるといえば、 00:05:49.539 --> 00:05:51.219 (ビル・マッキベン、NPO「350.org」の共同創立者) 00:05:51.219 --> 00:05:54.479 政治や経済のシステムは、 それに従って行動していたでしょう。 00:05:56.190 --> 00:05:59.450 気候変動問題が 最近の新しい問題であるかのように 00:05:59.460 --> 00:06:01.380 言い立てる人がいて、とても頭にきます。 00:06:01.400 --> 00:06:03.200 (ナオミ・オレスケス博士、ハーバード大学科学史教授) 00:06:03.200 --> 00:06:05.020 気候変動は人類によって引き起こされたという 私たちの理解には、 00:06:05.029 --> 00:06:08.690 非常に古くから十分に理解され、確立された 科学理論があります。 00:06:08.690 --> 00:06:12.620 そこで私たちはその歴史をわかりやすく解説し、 地球はいま、どのような状態で、 00:06:12.620 --> 00:06:15.490 どのようにこうなって、それはどうやれば 変えられるのか、ということを示します。 00:06:16.210 --> 00:06:20.320 科学者たちは150年以上前から 二酸化炭素に温室効果があることを知っていました。 00:06:21.580 --> 00:06:24.330 最初に気付いたのはフーリエです。 00:06:24.410 --> 00:06:29.390 空気の中に何らかのガスがあり、 透明なので太陽の光は通過しますが 00:06:29.500 --> 00:06:33.000 光が地面から跳ね返るときに ガスは熱をため込んでしまいます。 00:06:33.060 --> 00:06:35.120 (ハイディ・カレン博士、NPO「クライメイトセントラル」 科学主任) 00:06:35.320 --> 00:06:38.520 これが「温室効果」の仕組みです。 00:06:38.529 --> 00:06:42.920 1850年ごろには、ジョン・ティンダルが 00:06:42.920 --> 00:06:47.080 二酸化炭素による熱の吸収を測定する 装置をつくりました。 00:06:47.080 --> 00:06:50.220 (ジェームス・ハンセン博士、NASAの元局長) 00:06:50.220 --> 00:06:52.620 そして、空気中の二酸化炭素の濃度が変化すれば 00:06:52.620 --> 00:06:55.750 地球全体の熱のバランスに影響があることがわかったのです。 00:06:55.750 --> 00:06:58.810 チンダルも同様の研究をおこない、 00:06:58.810 --> 00:07:01.770 二酸化炭素が地球全体の温度の 00:07:01.770 --> 00:07:03.760 調整機能をもっていることを証明しました。 00:07:03.760 --> 00:07:08.909 1800年代の末には、スウェーデンの化学者アレニウスが、 00:07:08.909 --> 00:07:14.079 地中の石炭をすべて二酸化炭素にすると どのような影響がでるか、計算しました。 00:07:14.800 --> 00:07:18.770 この事実は二十世紀になるまで ほどんと注目されませんでした。 00:07:18.770 --> 00:07:21.950 なぜなら、私たちは 化石燃料を燃やすのに忙しかったのです。 00:07:21.950 --> 00:07:27.900 1950年代の終わりになって、ようやく 大気中の二酸化炭素の濃度を測定するようになりました。 00:07:27.910 --> 00:07:29.670 その機器がこれです。 00:07:29.670 --> 00:07:32.310 ハワイのマウナロア山に設置された 00:07:32.310 --> 00:07:34.300 世界で最も重要な測定機器です。 00:07:34.300 --> 00:07:38.170 1959年の初頭、大気中の二酸化炭素の濃度は 00:07:38.170 --> 00:07:41.170 徐々に上昇していることが明らかになりました。 00:07:41.170 --> 00:07:43.279 いわゆる「キーリング曲線」です。 00:07:43.279 --> 00:07:47.550 「キーリング曲線」は二十世紀の科学における もっとも重要な成果のひとつです。 00:07:47.550 --> 00:07:52.709 二酸化炭素の濃度が継続的に上昇していることを 示しています。 00:07:52.709 --> 00:07:55.620 産業革命以来、ゆるぎなく、ずっとです。 00:07:55.620 --> 00:07:59.120 キーリングは二酸化炭素の上昇を示しただけではなく、 00:07:59.120 --> 00:08:02.120 その原因も突き止めました。 00:08:02.120 --> 00:08:07.660 大気中の二酸化炭素の 約4分の1は、 00:08:07.680 --> 00:08:13.600 人類が最近になって放出したものだと明らかにしたのです。 00:08:18.640 --> 00:08:24.450 ちょうど、1年前。大気中の二酸化炭素の濃度は 400ppmを超えました。 00:08:24.450 --> 00:08:29.779 産業革命以前は、 280ppmしかありませんでした。 00:08:29.779 --> 00:08:35.919 工業化された人間社会は 二酸化炭素の濃度を40%も押し上げたことになります。 00:08:35.919 --> 00:08:38.200 (ジャスティン·ギリス、N.Y.タイムズのジャーナリスト) 00:08:38.200 --> 00:08:41.540 放っておけば、2倍にも3倍にもなると、 多くの人が恐れています。 00:08:42.640 --> 00:08:46.320 私たちは文字通り地中から空中へと 二酸化炭素を汲み出しているのです。 00:08:46.320 --> 00:08:49.690 人類の歴史上、絶対になかったスピードでね。 00:08:49.790 --> 00:08:53.640 誰もみたことのない領域へ突入しいているんですよ。 00:08:54.010 --> 00:08:59.210 いまの地質時代は、 約1万年前から続いているものですが、 00:08:59.210 --> 00:09:03.020 気候が安定している時期にあり、 00:09:03.020 --> 00:09:06.020 おかげで人類の文明も繁栄しました。 00:09:06.020 --> 00:09:09.320 しかしある種の大きな閾値を超え 00:09:09.320 --> 00:09:12.890 いま、私たちはギリギリの淵にいます。 00:09:14.280 --> 00:09:16.420 (ヴァン·ジョーンズ、CNN「クロスファイア」の司会者) 00:09:16.420 --> 00:09:20.120 子どもの頃、テレビでは 天気予報の時間は、退屈なものでした。 00:09:20.120 --> 00:09:23.709 いまや、ホラー・ショーみたいになり 異常気象が続いています。 00:09:23.709 --> 00:09:28.450 それは未来の話ではなく いま、まさに起こっていることなのです。 00:09:28.450 --> 00:09:31.189 すべての気候学者が同じ意見です。 00:09:31.189 --> 00:09:35.149 地球全体の大気が変化し、 大気の力学も変わりました。 00:09:35.149 --> 00:09:38.620 いま、おこっていることはすべて 気候変動の結果なのです。 00:09:38.620 --> 00:09:40.600 かつての状態とは異なります。 00:09:56.100 --> 00:10:00.270 台風はフィリピンを直撃し 最大風速は秒速87メートルに達しました。 00:10:00.270 --> 00:10:03.740 かつての巨大台風、サンディとカトリーナを 合わせたよりも強烈です。 00:10:04.250 --> 00:10:07.829 世界中がフィリピン支援に動き出しましたが、 00:10:07.829 --> 00:10:10.829 食料や水や建設機械が 00:10:10.829 --> 00:10:13.540 いま、ようやく、届き始めたという段階です。 00:10:13.540 --> 00:10:18.320 100万人が家を捨てて避難し、 残ったものを拾い上げようとしています。 00:10:18.500 --> 00:10:22.720 数十万人の群衆が救援センタに殺到し、 食料等を必死に求めています。 00:10:22.720 --> 00:10:27.550 死臭がひどいので、住民の多くは顔にカバーをし もっとも被害がひどかったエリアで 00:10:27.550 --> 00:10:30.990 家族や親戚を捜しています。 00:10:31.060 --> 00:10:34.520 これは地球上でもっとも凶悪だった嵐のひとつです。 00:10:39.320 --> 00:10:41.600 大統領閣下、 00:10:42.000 --> 00:10:47.820 異常気象によって我が国が巻き込まれている事態は 狂気としかいいようがありません。 00:10:48.000 --> 00:10:50.000 (セブ・ヤノ、フィリピン政府 気候問題交渉担当) 00:10:51.940 --> 00:10:57.620 超大型台風が、我が街に上陸しました。 00:11:02.020 --> 00:11:07.140 残ったのは……廃墟です。とても信じられない。 00:11:09.860 --> 00:11:16.860 この喪失感を表す言葉がありません。 00:11:17.720 --> 00:11:22.400 気候変動の現実を受け入れようとしない人びとに 00:11:22.819 --> 00:11:29.019 私は言いたい。象牙の塔から降りてこい、とね。 00:11:29.780 --> 00:11:33.279 そして太平洋の島国へ行くといい。 00:11:33.279 --> 00:11:38.459 超大型台風が当たり前になるような未来は、受け入れがたい。 00:11:38.459 --> 00:11:43.480 嵐から逃げて、家族を避難させ、、 00:11:43.480 --> 00:11:49.200 死者を数えるのが日常になるなんて、絶対に拒否です。 00:11:52.026 --> 00:11:55.606 これは解決できる問題なんです。この狂気は止められます。 00:12:08.510 --> 00:12:11.560 (デモ行進まで80日) 00:12:12.000 --> 00:12:14.520 (デモ行進実行委員会、会議場) 00:12:14.520 --> 00:12:17.980 こんにちは、みんな! 会議の目的はわかっているかな? 00:12:17.980 --> 00:12:20.090 (エディ・バウティスタ、NPO「ニューヨーク環境正義同盟」 理事) 00:12:20.100 --> 00:12:23.510 気候変動問題を訴える世界最大のデモ行進まで、あと80日だ。 00:12:23.510 --> 00:12:27.979 重要なことをひとつ覚えておいてほしい。 気候変動は、地球上のすべての人に影響があるが、 00:12:27.979 --> 00:12:30.519 そのインパクトは平等に来るわけではない、ということだ。 00:12:30.519 --> 00:12:35.439 それぞれの活動班は、有色人種を優先してもらいたい。 00:12:35.439 --> 00:12:39.419 残念ながらこれが現実だ。こうするしかない。 00:12:40.680 --> 00:12:44.600 温室効果ガスの削減を、国際的に合意させる必要がある。 00:12:44.600 --> 00:12:46.600 (トーマス・ガルダーノ、デモ行進主催者) 00:12:46.850 --> 00:12:48.920 同時に雇用も創出できる。 00:12:49.540 --> 00:12:53.320 私たちの目的は、世界中で化石燃料の利用を減らすことです。 00:12:53.340 --> 00:12:55.500 (リー・ジッシー、草の根コーディネーター) 00:12:55.500 --> 00:12:58.130 そして化石燃料以外の手段が経済的に有益だと示します。 00:12:58.190 --> 00:12:59.340 この巨大なデモ行進を先導するのは、 00:12:59.340 --> 00:13:01.390 (アルマンド・チャペリカン、ニューヨーク公共政策研究会、プロジェクトコーディネータ) 00:13:01.390 --> 00:13:02.390 この部屋にいる、みなさんなのです。 00:13:03.140 --> 00:13:06.189 環境問題は私たちの時代の唯一最大の問題です。 00:13:06.189 --> 00:13:08.970 (クリントン・ミラー牧師、ブラウンメモリアル・バプテスト教会) 00:13:08.970 --> 00:13:13.780 どこでどのように生きることができるかです。 00:13:13.829 --> 00:13:19.039 我々が持っている最も重要なツールは、私たち自身のピープルパワーです。 00:13:19.039 --> 00:13:24.889 すでに325の活動グループがあり、毎日増えています。 00:13:24.979 --> 00:13:30.230 このうねりを助け、より大きく、より力強いものにするために、 00:13:30.230 --> 00:13:33.540 全力を尽くしましょう。 00:13:33.540 --> 00:13:36.820 すべての人びとにこの点を理解させることです。 00:13:36.820 --> 00:13:39.820 そうすればみんな集まってくるでしょう。 00:13:39.820 --> 00:13:41.760 それが私たちの仕事です。 00:13:49.960 --> 00:13:52.600 (ニューヨーク市における核軍縮運動) 00:13:53.560 --> 00:14:00.860 1982年、国連は、核軍縮に関する特別な組織を作りました。 00:14:01.279 --> 00:14:05.499 そして世界中の政府の代表者を 00:14:05.499 --> 00:14:09.670 ニューヨークの国連に集めました。 00:14:09.670 --> 00:14:12.779 街中に私たちの声を響かせなければなりません。 00:14:12.779 --> 00:14:16.639 ニューヨーク市の反核デモ行進は、米国史上最大の 00:14:16.639 --> 00:14:19.009 政治的デモンストレーションとして成功しました。 00:14:19.009 --> 00:14:25.189 それはいまに至るまで、我が国最大の集会だったのです。 00:14:27.160 --> 00:14:32.779 たしか、オフィスの中に1台コンピュータがあり、 他には電話だけでした。 00:14:32.779 --> 00:14:36.430 そして、これが当時の「メール」ね。 いまじゃ「郵便」と言わないとわからないわね。 00:14:36.430 --> 00:14:39.699 これは、ちょっと不便だったけど、 00:14:39.699 --> 00:14:42.340 他には方法がないから、 00:14:42.350 --> 00:14:44.969 直接、顔を合わせて話すしかないので、いい面もあったわね。 00:14:44.969 --> 00:14:50.138 真の平和と、真の正義を手にするまで、 00:14:50.138 --> 00:14:51.809 家でおとなしくなんかしてないわ。 00:14:51.809 --> 00:14:54.809 家に帰ったら、次の活動の準備よ。 00:14:54.809 --> 00:14:57.719 この時のデモ行進で非常に面白いのは、 00:14:57.719 --> 00:15:00.719 その後、600以上の地域グループができ、 00:15:00.719 --> 00:15:05.220 それぞれ活動が長く続いた点です。 00:15:05.639 --> 00:15:10.609 私にとって、この時のほんとうのパワーは、 00:15:10.659 --> 00:15:14.519 これだけのことを作り上げた経験だと思います。 00:15:19.279 --> 00:15:23.770 一部の専門家によると、現在進行中の温暖化は 00:15:23.770 --> 00:15:26.120 地球規模の温室効果によるものです。 00:15:26.300 --> 00:15:28.470 (ナオミ・オレスケス博士、ハーバード大学科学史教授) 00:15:28.470 --> 00:15:32.100 科学者はかなり昔から、気候変動がおきるだろうと言っていました。 00:15:32.100 --> 00:15:35.339 1988年にNASAのジェームス・ハンセンのチームが 00:15:35.339 --> 00:15:39.299 実際に気候変動が起きていることを発表しました。 00:15:39.580 --> 00:15:42.140 (ジェームス・ハンセン博士、元NASAゴダード宇宙科学研究所のディレクター) 00:15:42.140 --> 00:15:46.660 大気の成分に変化が生じており、 これは人類の活動が原因です。 00:15:46.660 --> 00:15:51.000 温室効果の存在は確認され、 気候は、いま、まさに変動しています。 00:15:51.030 --> 00:15:54.499 ハンセン博士の証言はニューヨークタイムズ紙の1面に掲載され、 00:15:54.499 --> 00:15:57.536 連邦議会で議論され、法律にもなりました。米国エネルギー政策法です。 00:15:57.536 --> 00:16:00.573 化石燃料の利用を段階的に減らし、壊滅的な気候変動を避けるためのものです。 00:16:00.573 --> 00:16:04.830 この政策を支援するために、IPCCが創設されました 00:16:04.830 --> 00:16:08.500 IPCCとは、気候に関する政府間パネルです。この年です。 00:16:08.509 --> 00:16:12.419 政治的な推進力と、科学的な推進力がありました。 00:16:12.420 --> 00:16:15.640 科学的にも強力な証拠もあり、メディアも注目していたのです。 00:16:15.670 --> 00:16:18.160 その後、すべてはバラバラになってしまいました。 00:16:20.209 --> 00:16:24.590 地球サミットです。12日間、178の国と地域が環境問題を議論します 00:16:24.590 --> 00:16:26.939 今日、ここ、リオデジャネイロではじまりました。 00:16:26.939 --> 00:16:30.159 先進国と発展途上国の間で論争がおきています。 00:16:30.159 --> 00:16:35.449 これまでのところ、すべての合意事項には拘束力がありません。 環境に対して何のアクションを採ることを求めていません。 00:16:35.449 --> 00:16:39.978 科学的な警告は強く出ているのですが、 00:16:39.978 --> 00:16:43.350 政治的には何ら有効な手がありませんでした。 00:16:43.350 --> 00:16:45.650 この状況を打破しようとする政治面での試みは 00:16:45.650 --> 00:16:47.929 すべて無駄におわりました。 00:16:47.929 --> 00:16:51.069 私には、バランスをとる責任があった。 00:16:51.079 --> 00:16:54.039 環境問題に適切に対処する一方で 00:16:54.050 --> 00:16:57.129 アメリカの一般の人びとの雇用の問題もあった。 00:16:59.919 --> 00:17:02.739 京都の環境会議ではなんとか合意が形成され、 00:17:02.740 --> 00:17:07.070 先進国に対し、温室効果ガスの大幅な削減が要求されました。 00:17:07.360 --> 00:17:08.620 (ジャスティン·ギリス、N.Y.タイムズのジャーナリスト) 00:17:08.640 --> 00:17:12.120 京都議定書が機能していない最大の理由は、米国が批准しなかったからです。 00:17:12.460 --> 00:17:15.340 ブッシュ大統領は、国内に大論争を起こし、 00:17:15.340 --> 00:17:18.410 京都議定書を放棄しようと決めました。 00:17:18.410 --> 00:17:21.279 京都議定書には先進国の温室効果ガスの排出量に上限が設定されていたからです。 00:17:21.279 --> 00:17:24.779 会議の2週間にわたって、米国代表団は、 00:17:24.779 --> 00:17:27.310 提案や草案をことごとく拒否したのです。 00:17:27.310 --> 00:17:30.909 温室効果ガスの排出の削減について議論することすら拒みました。 00:17:31.909 --> 00:17:35.620 議論の場は、コペンハーゲンの環境会議に移りました。 00:17:35.620 --> 00:17:40.350 いま、発展途上国は意見をまとめています。 00:17:40.350 --> 00:17:44.890 インド、中国を含む135の国と地域が、アフリカ諸国に率いられ、 00:17:44.890 --> 00:17:47.700 会議を5時間、ボイコットしたのです。 00:17:47.700 --> 00:17:52.060 富める国の二酸化炭素排出抑制の提案が不十分なことへの抗議です。 00:17:52.520 --> 00:17:55.310 ハリウッドがシナリオを書いていれば、 ハッピーエンドだったんだろうけどね。 00:17:55.310 --> 00:17:58.050 すべての国ができるだけのことをやろうと約束したはずさ。 00:17:58.050 --> 00:18:02.060 でも、そんなことは全然起こらなかった。 すべては「なんたる大失敗」ってヤツさ。 00:18:03.270 --> 00:18:07.130 コペンハーゲンの最後の10日間、 人びとのフラストレーションが路上で爆発しました。 00:18:07.630 --> 00:18:12.120 各国の交渉団が合意できないでいる建物の外では、 00:18:12.120 --> 00:18:15.500 2500もの人びとが抗議の声を上げ、会場にインパクトを与えようとしています。 00:18:16.070 --> 00:18:17.020 効果なしですよ。 00:18:17.020 --> 00:18:19.640 (ビル・マッキベン、NPO「350.org」の共同創立者) 00:18:19.640 --> 00:18:23.420 石油産業がとても強くて、この問題から目を背けさせたのです。 00:18:23.690 --> 00:18:25.940 (ナオミ・クライン、「ショック・ドクトリン~惨事便乗型資本主義の正体を暴く」の著者) 00:18:25.960 --> 00:18:29.650 コペンハーゲンで起きたことは、多くの人びとが 「自分たちを救ってくれるリーダーはいないのだ」と自覚したことです。 00:18:31.290 --> 00:18:35.650 我々の国リーダーを恐れさせるほど、 私たちは強くなる必要があります。 00:18:35.650 --> 00:18:39.200 そうすれば、9月のニューヨークの会議は、正しい方向に進むでしょう。 00:18:39.200 --> 00:18:40.870 これが成功すれば、 00:18:40.870 --> 00:18:45.300 パリの環境会議は、コペンハーゲンよりも良い結果を生むでしょう。 00:18:46.360 --> 00:18:49.900 これらの会議はすべて繋がっているのです。 バラバラではありません。 00:18:49.900 --> 00:18:53.930 すべてが絡み合い、パリの戦いに向かっています。 00:18:53.930 --> 00:18:57.150 パリの成果は、ニューヨークの9月の活動に大きく左右されます。 00:18:57.160 --> 00:19:00.030 これは私たちの生命をかけた戦いなのです。 00:19:01.930 --> 00:19:05.140 (IPCC記者会見、ドイツ、ベルリン) 00:19:05.310 --> 00:19:09.210 記者会見へようこそ。 IPCCの第3作業部会の成果を報告します。 00:19:09.210 --> 00:19:14.220 このグループは気候の変動を緩やかにする方法を検討しています。 00:19:14.950 --> 00:19:17.170 (ラジェンドラ・パチャウリ博士、 IPCCのチェアマン) 00:19:17.170 --> 00:19:20.630 もし、地球の気温の上昇を 2℃以下に留めようとするならば、 00:19:20.630 --> 00:19:27.260 かつてないレベルで 国際的な協調が必要です。 00:19:27.670 --> 00:19:29.400 このアプローチは 00:19:29.400 --> 00:19:31.200 科学者のコミュニティのやり方で、 00:19:31.200 --> 00:19:34.760 まず証拠を明らかにし これを政策担当者に示していきます。 00:19:34.760 --> 00:19:37.560 私たちは、疑いようのない事実として 気候変動が実際におこっていることを証明しました。 00:19:37.570 --> 00:19:40.870 地球の気温は上昇しています。 00:19:40.880 --> 00:19:43.550 (ハイディ・カレン博士、「ウェザー・オブ・ザ・フューチャー」の著者) 00:19:43.550 --> 00:19:46.280 その原因は、 主に化石燃料の燃焼などの人類の活動にあり、 00:19:46.280 --> 00:19:51.710 これ以上、気温が上昇することは深刻な脅威となります。 00:19:53.610 --> 00:19:57.450 政策立案者側は、「人類による危険な干渉」とは何かを 00:19:57.450 --> 00:20:00.670 定義付けしました。 00:20:01.720 --> 00:20:03.810 2009年には、世界中の国が 00:20:03.980 --> 00:20:07.170 気温の上昇を、産業革命以前の時代と比較して、最大でも2℃以下に収めようという 00:20:07.170 --> 00:20:10.540 合意に達しました。 00:20:10.810 --> 00:20:14.730 これはつまり、世界中で 温室効果ガスの排出を 00:20:14.730 --> 00:20:19.500 数十年の内に完全にゼロにすることを意味しています。 00:20:21.450 --> 00:20:24.100 (ジョン·スターマン博士、MITシステムダイナミクスグループのディレクタ) 00:20:24.100 --> 00:20:27.500 多くの人が「気温の上昇が2℃以下なら安全」 と思っていますが、 00:20:27.500 --> 00:20:30.350 完全な勘違いです。「このままよりマシ」という 概算の数字にすぎません。 00:20:30.350 --> 00:20:33.530 2℃に収めても、大きな影響は続くでしょう。 00:20:34.230 --> 00:20:37.150 気温上昇が1℃程度でも、北極と南極の氷が溶け出します。 2℃となると想像もつきません。 00:20:37.150 --> 00:20:39.910 どうなるか、見たくもありませんが、 いずれ世界は経験するでしょうね。 00:20:39.910 --> 00:20:43.190 できることすべてをこの瞬間に成し遂げたとしても 00:20:43.190 --> 00:20:47.240 我々が期待している以上の良い結果にはならないでしょう。 00:20:48.460 --> 00:20:54.790 IPCCのもうひとつの成果は、2℃という目標を 00:20:54.800 --> 00:20:59.370 具体的な化石燃料の利用可能量と結びつけたことです。 00:20:59.370 --> 00:21:03.150 そして超えてはならない一線として、二酸化炭素排出量1兆トンを 予備量として定めたわけです。 00:21:05.100 --> 00:21:07.840 問題は、すでにその予備量を半分以上、使い果たしてしまったことです。 00:21:07.840 --> 00:21:09.820 すでに6000億トンに近づいています。 00:21:09.820 --> 00:21:12.600 このままのペースで行けば 00:21:12.600 --> 00:21:16.700 30年以内に、二酸化炭素の予備量を 使い果たしてしまうでしょう。 00:21:16.790 --> 00:21:21.610 政府関係者は気温上昇を2℃以下に抑えようと 同意していますが、 00:21:21.610 --> 00:21:25.990 実際に提案されている排出目標を よく吟味して計算すると 00:21:25.990 --> 00:21:29.220 結果的に気温は6℃も上昇すると予想されます。 00:21:29.970 --> 00:21:32.480 ほとんどの科学者がいうには、 そんなことになれば、狂気の沙汰で、 00:21:32.480 --> 00:21:36.430 私たちの現在の文明は維持できないでしょう。 00:21:38.280 --> 00:21:41.780 これは現実を直視することを拒否するようなものです。 00:21:41.780 --> 00:21:45.830 政府がやりたいと言っていることと、実際にやろうとしていることの間には 00:21:45.830 --> 00:21:48.430 非常に大きなギャップがあります。 00:21:48.430 --> 00:21:51.180 これは「排出量ギャップ」と呼ばれています。 00:21:51.610 --> 00:21:54.710 単純な算数の問題なんですけどね。 00:21:54.710 --> 00:21:57.390 私たちは地中の化石燃料の80%を 使わずに残す必要があります。 00:21:59.500 --> 00:22:01.570 化石燃料業界は、すべて燃やしたいと思っているでしょうが、 00:22:01.570 --> 00:22:05.000 それをやってしまえば6℃上昇は確実です。 00:22:06.360 --> 00:22:11.030 不作為の日々ですよ。いつものことです。 00:22:11.030 --> 00:22:14.030 日々、破滅に近づいているわけです。 00:22:16.040 --> 00:22:18.710 (デモ行進まで58日) 00:22:18.710 --> 00:22:20.710 (デモ行進実行委員会 ~ ニューヨーク会合) 00:22:20.710 --> 00:22:23.450 本番まで、あと2ヶ月です。 この部屋の中の誰もが、 00:22:24.210 --> 00:22:27.880 膨大な作業を成し遂げ、いまも成果を出しています。 言葉を尽くし、人びとを動かすのです。 00:22:27.880 --> 00:22:31.650 (レスリー・ケイガン、NPO「ピース&ジャスティス」の主催者) 00:22:31.650 --> 00:22:34.720 いまとなっては、1日1日がとても大切です。 00:22:34.720 --> 00:22:37.720 機会を逃せば、もう2度とやってこないのですよ。 00:22:37.720 --> 00:22:40.210 たった1日だけのデモ行進ではないのです、 00:22:40.210 --> 00:22:43.040 これは気候変動に対する長期間の運動なのです。ここに労力を集中しなければなりません。 00:22:43.050 --> 00:22:45.080 (アナンダリー・タン、NPO「気候正義同盟」) 00:22:45.080 --> 00:22:49.080 私たちの考えを取り込むことは簡単ではないとは思います。 00:22:49.080 --> 00:22:52.080 しかし、私たちは特権や不平等のある社会に生きています。 00:22:52.080 --> 00:22:56.310 環境危機について語る際には、まず、この不平等について語らなければなりません。 00:22:56.310 --> 00:23:01.350 そうすることで、ムーブメントを強いものにすることができるのです。 00:23:04.700 --> 00:23:06.620 ちょっと考えればわかります。 00:23:06.640 --> 00:23:09.830 地下に化石燃料が眠る魔法の地層があります。 00:23:09.890 --> 00:23:12.720 大昔から複雑なプロセスを経て、 00:23:12.730 --> 00:23:15.100 太陽エネルギーを何千年も溜め込んだものです。 00:23:15.120 --> 00:23:18.130 (クリス・ヘイズ、MSNBC放送(ニュース専門放送局)の番組ホスト) 00:23:18.150 --> 00:23:21.450 人類は偶然それに出くわしました。 たまたま歩いていて、地面をちょっと掘ってみたら 00:23:21.450 --> 00:23:26.710 汲み出すだけで、何百万ドルものおカネに化けるものがあったわけです。 00:23:27.060 --> 00:23:31.870 現在の私たちの生活のすべてが、これに依存しています。 00:23:31.930 --> 00:23:35.210 ただ単に地面に埋まっていただけのものですよ。 00:23:35.590 --> 00:23:37.750 その「もの」が、私たちにやさしく話しかけます。 00:23:37.750 --> 00:23:40.750 「みんな、ずっと畑で働く必要はないのですよ」 00:23:40.750 --> 00:23:43.380 「都会に住んで、クルマを買って、 iPhoneも買って、楽な生活をしてください」と。 00:23:43.380 --> 00:23:47.230 魔法みたいですね。でも、やはり落とし穴がありました。 00:23:47.230 --> 00:23:50.300 実は、そのツケは、ちゃんと私たちが負っていたのです。 00:23:50.310 --> 00:23:53.400 それは大気にたまってしまう二酸化炭素でした。 これはいまも進行中です。 00:23:57.550 --> 00:24:03.060 このような状況を経済学の言葉で「負の環境外部性」と言います。 00:24:03.060 --> 00:24:08.310 これは「あなたが払ってるおカネは、 化石燃料の燃焼で生じるコストの一部でしかない」ということです。 00:24:08.310 --> 00:24:12.270 化石燃料産業の商売とは、結局、このコストを 00:24:12.270 --> 00:24:16.170 公共の大気中に放り投げることで成り立っているのです。 00:24:16.170 --> 00:24:19.590 (ケヤ・チャタジー、WWF 再生可能エネルギー部、部長) 00:24:19.660 --> 00:24:21.770 さまざまなインパクトを考えてみましょう。 00:24:21.770 --> 00:24:24.760 たとえば海面の上昇、海水の酸性化です。 00:24:24.760 --> 00:24:29.330 生態系が破壊されると、人類は食料や水を依存していますので、 00:24:29.330 --> 00:24:31.450 非常に高くつく結果になります。 00:24:31.450 --> 00:24:34.040 山火事のようなもので、経済的な損失は大きいでしょう。 00:24:34.040 --> 00:24:37.550 そのコストは私たちの社会全体にぶちまけられていて、 00:24:37.550 --> 00:24:40.130 汚染者は1円も払っていないのです。 00:24:40.450 --> 00:24:42.490 巨大な汚染者たちは、 00:24:42.490 --> 00:24:47.180 何メガトンもの二酸化炭素をタダで空気中に放り出しています。 00:24:47.180 --> 00:24:48.600 タダで環境を汚すことはできません。 00:24:48.600 --> 00:24:49.690 普通はゴミを散らかせば罰金ですよ。 00:24:49.860 --> 00:24:53.220 この事実が石炭や石油などの化石燃料が 他のエネルギーに対して圧倒的に有利な理由です。 00:24:53.220 --> 00:24:55.950 たとえば太陽光発電や風力発電が 00:24:55.950 --> 00:24:57.520 本来の有益性を過小評価されています。 00:24:57.520 --> 00:24:59.500 (シェルドン上院議員、「気候変動に関するタスクフォース」共同議長) 00:25:00.390 --> 00:25:04.600 二酸化炭素放出による環境問題や 00:25:04.600 --> 00:25:09.290 その背後にある経済的な問題は、 すべて政治的な問題です。 00:25:09.290 --> 00:25:13.250 極小数の権力者たちが、特定の利害関係にあり、 00:25:13.668 --> 00:25:17.550 政治的な合意の確立に 非常に乱暴な影響を与えてきました。 00:25:17.930 --> 00:25:20.100 我々は化石燃料産業のロビィイングに立ち向かいます。 00:25:20.100 --> 00:25:23.310 彼らは政権のあらゆる層にアクセスでき 00:25:23.310 --> 00:25:26.430 さまざま手法でカネをバラまき 00:25:26.430 --> 00:25:29.790 恐喝まがいの意見広告などを使って 00:25:29.790 --> 00:25:33.650 反対意見を押し込めようとしています。 00:25:33.650 --> 00:25:36.230 経済的な依存が大きいからですね。 00:25:36.810 --> 00:25:39.620 いま、巨大な排出者は、独占的地位を占めています。 00:25:39.620 --> 00:25:44.290 彼らは自分たち自身に莫大な補助金を何度も与えています。 00:25:44.290 --> 00:25:48.260 こんな例もあります。 米国国防省は彼らにいくら使っているでしょうか? 00:25:48.260 --> 00:25:54.140 民間の石油会社が、中東から商品を運ぶのを 米国国防省は手伝っているのです。 00:25:54.140 --> 00:25:56.950 それは米国国防省の予算のほぼ半分です。 00:25:56.950 --> 00:26:01.500 その予算は、シェブロン、シェル、エクソン等が 石油を運ぶのに役だっています。 00:26:01.500 --> 00:26:05.250 そのコストを石油会社が負担するようになったら、 天然ガスの価格はいくらになるでしょうね? 00:26:05.250 --> 00:26:07.730 さらに、彼らはあらゆる税制上の優遇措置を得ています。 抜け穴も含めてね。 00:26:07.880 --> 00:26:10.970 彼らは「成長か、死か」というビジネスの基本概念で動きます。 00:26:10.970 --> 00:26:14.540 気候変動の対策のために事業を「縮小」する気はありません。 それどころかどんどんスケールアップします。 00:26:14.540 --> 00:26:18.040 更に彼らはさまざまな賭けをしています。 天然ガスの強引な採掘や、タール入りのサンドオイルの採掘、 00:26:18.040 --> 00:26:21.580 石炭の大量輸出のために山を丸ごと露天掘りするなど、 極端な作業を進めています。 00:26:21.580 --> 00:26:22.740 実に厚かましい。 00:26:22.740 --> 00:26:25.350 「ならずもの産業」ですよ。 00:26:25.350 --> 00:26:28.810 彼らのビジネスが一言一句計画通りに行われたなら、 00:26:28.810 --> 00:26:31.700 地球はボロボロになってしまうでしょう。 00:26:33.100 --> 00:26:37.690 こういう許されないビジネスがあることが明らかになったのですから、 00:26:38.320 --> 00:26:42.880 我々自身がここから抜け出す方法を考えねばなりません。 00:26:42.970 --> 00:26:46.370 これが世界中で起こり始めていることなのです。 00:26:51.420 --> 00:26:55.500 (セントラルパークの芝生広場) 00:26:58.780 --> 00:27:04.630 私はステージの上にいました。 高さは70フィート(約20メートル)といったところでしょう。 00:27:04.650 --> 00:27:09.120 海に向かって、見えなくなるまで人びとの列が伸びていました。 00:27:09.120 --> 00:27:10.630 (デニス・ヘイズ、アースデイネットワーク会長) 00:27:10.650 --> 00:27:12.900 推定で100万人以上です。 1970年4月22日のことです。 00:27:13.360 --> 00:27:20.270 草の根活動による動員は アースディの最初の日に2000万人に達し 00:27:20.760 --> 00:27:25.680 職場や学校を離れて 街へ繰り出しました。 00:27:25.680 --> 00:27:32.080 ニクソン大統領がその様子をテレビで見たとき、 群衆は都市から都市へと国中に広がり 00:27:32.100 --> 00:27:37.310 大統領は隣にいた法律顧問に、こうつぶやいたのです。 「あの中には私の支持者(共和党支持者)も多いに違いない」 00:27:37.310 --> 00:27:42.460 そして共和党支持者は、大統領に正しい行動を求めていると、 彼は感じたわけです。 00:27:42.460 --> 00:27:47.040 米国史上もっとも反環境保護派だったニクソンですら、 00:27:47.040 --> 00:27:50.230 大気汚染防止法にサインせねばならないと感じました。 00:27:50.230 --> 00:27:52.860 (デニス・ヘイズ、アースデイネットワーク会長、当時) 00:27:52.860 --> 00:27:57.480 私たちのこれまでの行動は、 少しばかりの希望につながり、 00:27:57.480 --> 00:28:01.660 米国の上院と下院の一部で、 ある程度責任のある行動をとろうという機運が生じました。 00:28:01.800 --> 00:28:07.810 3年間で、次々と法律が成立しました。 大気浄化法、水質浄化法、安全飲料水法、 00:28:07.990 --> 00:28:12.760 絶滅危惧種保護法、海洋哺乳類保護法、 00:28:12.770 --> 00:28:17.350 国家環境政策法、環境教育法、そして 包括的環境対処・補償・責任法などです。 00:28:17.350 --> 00:28:20.580 ニューディール政策という例外を除けば 00:28:20.600 --> 00:28:22.980 アメリカの経済システムが経験した 00:28:22.980 --> 00:28:28.600 もっとも根本的な再構築だったといえるでしょう。 00:28:36.280 --> 00:28:38.240 (デモ行進まで50日) 00:28:38.240 --> 00:28:40.110 世界最大の「環境デモ行進」まであと50日だ。 00:28:40.140 --> 00:28:42.120 (デモ行進実行委員会、ニューヨーク路上での記者会見) 00:28:42.120 --> 00:28:43.620 準備はいいか! (群衆)おおっ! 00:28:44.810 --> 00:28:47.550 地球環境の問題だけじゃない、 これはコミュニティの問題だ。 00:28:47.550 --> 00:28:48.550 (エディ・バウティスタ、NPO「ニューヨーク環境正義同盟」理事) 00:28:48.550 --> 00:28:52.480 そして俺たちの健康と、仕事、そして正義の問題だ。 00:28:52.740 --> 00:28:54.590 (ラトーニャ・クリスプ、全米運輸労働者組合) 00:28:54.610 --> 00:28:57.070 街を動かすのは私たち労働者です。 (群衆)そのとおりだ! 00:28:57.150 --> 00:28:59.950 未来は労働者が変えていくのよ! 00:29:00.650 --> 00:29:04.610 私たちはコミュニティの一員です。他の何ものでもありません。 (群衆)そうだ! 00:29:05.230 --> 00:29:07.640 息をするのも苦しいところに住んでいる人がいます。 00:29:07.640 --> 00:29:09.420 (エリザベス・ヤンピエール、NPO「Uprose」の事務局長) 00:29:09.440 --> 00:29:13.080 喘息や肺疾患や肺がんによる苦しみは、 00:29:13.080 --> 00:29:16.230 環境による人種差別の結果なのです。 00:29:16.500 --> 00:29:18.640 気候変動は、あらゆる種類の 社会的不公平を悪化させてきました。 00:29:18.640 --> 00:29:20.910 (フレッチャー・ハーパー牧師、NPO「Greenfaith」の事務局長) 00:29:20.920 --> 00:29:25.990 このような不平等との戦いには長い歴史があります。 00:29:26.060 --> 00:29:29.740 強力な環境保護条約が実現するまで、 00:29:29.740 --> 00:29:32.760 デモ行進と祈りをやめることはできません。 00:29:32.760 --> 00:29:36.620 ムーブメントを起こしましょう、兄弟たちよ! 一緒にやりましょう! 00:29:36.620 --> 00:29:41.240 21日のデモ行進に参加して、 国連に我々の声を届けよう。 00:29:41.270 --> 00:29:46.250 (群衆の歌:団結した民衆は決して敗れることはない!) 00:29:53.190 --> 00:29:54.950 (ビル・マッキベン、「Eaarth」の著者) 00:29:54.950 --> 00:29:58.140 気候変動を環境問題と捉えるようになったのは 単なる偶然でした。 00:29:58.140 --> 00:30:01.390 不平等な社会で、他にもどんなことが起きているか、容易に想像できるでしょう。 00:30:01.390 --> 00:30:05.570 気候変動に悪影響の少ない生活をしている人びとは、 00:30:05.570 --> 00:30:10.100 化石燃料の恩恵はあまり受けていないのに、 温室効果の悪影響をまっさきに受けてしまう人びとでもあります。 00:30:10.100 --> 00:30:14.310 世界でもっとも貧しい人たちは、 すでにとてつもない苦しみの中にあり、 00:30:14.310 --> 00:30:21.310 そして時間がダラダラと経つに連れ その苦しみは更に増すでしょう。 00:30:21.940 --> 00:30:24.220 気候変動は社会正義の問題です。 00:30:24.220 --> 00:30:26.900 (ヴァン・ジョーンズ、NPO「Rebuild The Dream」の共同創設者) 00:30:26.900 --> 00:30:30.490 異常気象の災害で 誰が最初に最悪の被害を受けるのでしょう? 00:30:30.490 --> 00:30:33.080 低所得の人びとです。多くは有色人種でしょう。 00:30:33.080 --> 00:30:36.550 危険な地域から逃げ出せない人たちです。 一度災害にあえば、簡単には立ち直ることができません。 00:30:36.550 --> 00:30:39.320 なぜなら、おカネが無く、社会的地位も低い、 政治との結びつきがないからです。 00:30:41.520 --> 00:30:44.820 私たちの地域は、不平等な悪影響を受けています。 00:30:44.820 --> 00:30:46.750 (ジャネット・トゥーマ、NPO「ニューヨーク環境正義同盟」主催者) 00:30:46.750 --> 00:30:50.140 被害者は常に弱者です。先住民族、有色人種、低所得者。 00:30:50.140 --> 00:30:52.450 いつでも彼らが負債を背負わされてきました。 00:30:52.450 --> 00:30:55.190 他人の政治的事情で生じた危機の犠牲者です。 00:30:55.580 --> 00:30:57.930 何百年にもわたり、システマティックな略奪を受けている 00:30:57.930 --> 00:31:00.220 そんな国が多数あるのです。 00:31:00.220 --> 00:31:04.040 これは多くの場合、生態系への負債、気候への負債なのです。 00:31:04.040 --> 00:31:06.730 (ナオミ・クライン、「気候破壊と資本主義」の著者) 00:31:06.730 --> 00:31:11.630 使い捨て出来る場所や地域があるという発想自体が 人種差別的な考え方だと思います。 00:31:11.630 --> 00:31:15.320 こういう「生贄ゾーン」の考え方は、特定の地域や住人をゴミのように扱います。 00:31:19.510 --> 00:31:23.960 アメリカの郊外の美しい家に住めば、なかなか気づきません。 00:31:25.120 --> 00:31:29.450 私たちは自然から隔離されていますが、 00:31:29.450 --> 00:31:33.200 まさに自然の存在にすら気づかないようになっています。 00:31:34.720 --> 00:31:38.410 豊かであればあるほど、問題に気がつかないのです。 00:31:39.080 --> 00:31:41.510 でも気づいていないだけで、悪影響は受けています。 00:31:48.300 --> 00:31:52.150 科学者たちは声を大にして 地球の平均気温の上昇が 00:31:52.150 --> 00:31:55.100 2℃を超えないように求めています。 00:31:55.100 --> 00:31:57.820 なぜ、科学者はそんなに心配しているのでしょう? 00:31:58.440 --> 00:32:00.270 (リッケン・パテル、NPO「Avaaz」の創設者) 00:32:00.270 --> 00:32:03.830 2℃以上、気温が上昇したら、 我々の生態系が一種の悪循環に陥ってしまうのです。 00:32:03.830 --> 00:32:07.940 気候変動の「限界点」といわれるもので、 ここを過ぎたら、あとのことは制御も予測もできません。 00:32:07.940 --> 00:32:09.220 一瞬のうちに破局を迎えるでしょう。 00:32:12.760 --> 00:32:16.530 仕掛けワナに引っかかったようなもので、 突然、身の回りのすべての状況が変わってしまうのです。 00:32:16.530 --> 00:32:20.490 なれない状況に、どのように向き合えばよいのか、 想像すらつかない、そんな状態です。 00:32:23.250 --> 00:32:26.330 これは私たちが扱える 線形的な問題ではありません。 00:32:26.330 --> 00:32:29.020 急激に変化する幾何級数的な問題なのです。 00:32:29.980 --> 00:32:34.410 人類は、いま、大きな3つの限界点に 直面しています。 00:32:34.410 --> 00:32:38.670 ひとつは北極の氷冠です。氷は太陽の光を反射するので、 00:32:38.670 --> 00:32:43.810 大気の上昇を多少防止してくれます。 00:32:43.810 --> 00:32:45.840 しかし氷が解けると、反射が減り、 00:32:45.840 --> 00:32:47.080 大気の温度は上昇します。 00:32:47.080 --> 00:32:48.080 これがさらに氷を溶かし、 00:32:48.080 --> 00:32:50.050 悪循環によって、気候変動が激しくなります。 00:32:50.720 --> 00:32:53.130 2つめは北極のメタンガスです。 00:32:53.130 --> 00:32:57.060 普段は何十万トンもツンドラ地帯で凍っています。 00:32:57.060 --> 00:33:01.070 温室効果は二酸化炭素の50倍です。 00:33:03.910 --> 00:33:06.710 気温が上昇すると、凍ったメタンガスが溶けて気化します。 00:33:06.710 --> 00:33:08.530 そうすると温室効果で高まり、 00:33:08.530 --> 00:33:10.140 さらに気温が上がります。 00:33:10.140 --> 00:33:11.340 そして、さらにメタンガスが溶け出し、 00:33:11.340 --> 00:33:13.286 またまた気温が上がり、 00:33:13.286 --> 00:33:15.243 どんどん悪くなり、 制御できない悪循環に陥るわけです。 00:33:16.773 --> 00:33:19.893 3つ目の限界点は海水の酸性化の問題です。 00:33:19.903 --> 00:33:22.190 空気中の二酸化炭素の濃度が上がると、 00:33:22.190 --> 00:33:24.700 その一部が海水に溶け込み、海水を酸性にします。 00:33:24.700 --> 00:33:28.800 酸性の高い水の中では、プランクトンのような生物の大半が 生命を維持できないでしょう。 00:33:28.800 --> 00:33:31.370 プランクトンは食物連鎖を最底辺で支えています。 00:33:31.370 --> 00:33:34.370 これが失われれば、海の生態系全体が失われます。 00:33:35.570 --> 00:33:38.740 3つの限界点と最悪の悪循環を考えると 00:33:38.740 --> 00:33:40.730 夜も眠れないですね。 00:33:40.730 --> 00:33:46.230 戻れなくなる前に、その限界点を 超えるんじゃないかってね。 00:33:46.230 --> 00:33:49.560 いますぐ手をうっても、気候のような巨大システムには 大きなタイムラグがあります。 00:33:49.560 --> 00:33:54.980 過去の行為が原因で起きるはずのことは、 まだ起きていないのです。 00:33:57.040 --> 00:34:00.370 私たちはカミソリのように薄い世界に住んでいます。 00:34:00.370 --> 00:34:05.270 足下から数キロ下は、 あまりに熱くて、生命には適していません。 00:34:05.270 --> 00:34:09.300 数キロ上は、空気が薄くて、呼吸ができません。 00:34:09.300 --> 00:34:13.310 干ばつや大嵐が、いまより多少増えるというレベルのことではありません。 00:34:13.310 --> 00:34:18.270 生物圏全体の脆弱なバランスを壊滅的に壊してしまうということなのです。 00:34:18.270 --> 00:34:20.190 それは我々が愛するモノすべてを破壊するでしょう。 00:34:24.330 --> 00:34:25.630 (デモ行進まで37日) 00:34:25.630 --> 00:34:29.790 いま、集中するべきことは、 とにかく、参加人数を増やすことです。 00:34:29.790 --> 00:34:33.110 若い人から、なにか情報はありますか? アルマンドはどう? 00:34:33.110 --> 00:34:36.199 (アルマンド・チャペリカン、ニューヨーク公共政策研究会、プロジェクトコーディネータ) 00:34:36.199 --> 00:34:38.940 話したいことがいくつかあります。 まずは、若い人たちの参加ですが、 00:34:38.940 --> 00:34:41.050 「気候正義青年リーダーサミット」を開催し、 00:34:41.050 --> 00:34:43.300 今回のデモ行進の参加方法について、 ミーティングを必死にすすめています。 00:34:43.300 --> 00:34:45.340 いままで接点のなかった多数の人と 情報を共有し、 00:34:45.340 --> 00:34:48.509 新たに情報を共有した人が、さらに別の人に声をかけ、 00:34:48.509 --> 00:34:51.780 よい方向に盛り上がっています。 00:34:51.910 --> 00:34:54.250 (気候正義青年リーダーサミット ~ ニューヨーク市) 00:34:54.900 --> 00:35:00.230 普段、私たちは「楽しむ」ことに関心があります。 それはそれで重要ですが、 00:35:00.230 --> 00:35:03.670 そのような関心は中途半端になりがちだし、 実は自分のためにもならないと思います。 00:35:03.670 --> 00:35:08.360 何が重要か、優先度を考えなおす必要があります。 00:35:09.010 --> 00:35:12.860 環境問題は、 南極の氷が解けるというだけではありません。 00:35:12.860 --> 00:35:15.370 私たちが、日々、問題に直面するのです。 00:35:15.370 --> 00:35:18.230 スモッグの中で呼吸すれば、 子どもたちは喘息になってしまうでしょう。 00:35:18.230 --> 00:35:23.020 これは環境における不正義です。 私たちの力で、押し返さねばなりません。 00:35:23.020 --> 00:35:27.810 地球環境問題を本気で一変させる人になりましょう。 00:35:27.810 --> 00:35:32.040 私たちのような若い人間ほど、 悪い影響を受けずにすむようになるでしょう。 00:35:35.070 --> 00:35:36.760 (ホアキン・ブリトー、NPO「Uprose」主催者) 00:35:36.760 --> 00:35:38.540 気候変動問題の正義のために、9月21日はデモ行進を行います。 00:35:38.540 --> 00:35:40.500 一緒に来る人は? 大きな声で返事を! 00:35:40.500 --> 00:35:43.880 (歓声) 00:35:52.130 --> 00:35:53.779 そう、そのとおりです。 00:35:53.779 --> 00:35:58.149 私たちは化石燃料を 地面から抜き出して、焼却炉に放り込んでいます。 00:35:58.149 --> 00:36:00.169 そして二酸化炭素を空に放り投げているってわけ。 00:36:00.169 --> 00:36:02.279 これが地球を温暖化させています。 00:36:02.279 --> 00:36:03.899 良くないことがたくさん起こっています。 00:36:03.899 --> 00:36:05.669 熱波、異常気象、洪水、その他、いろいろ。 00:36:05.669 --> 00:36:07.669 そう、そのとおりです。もうたくさんです。 00:36:07.669 --> 00:36:11.759 しかし、これは私たちが気にすべき問題なのでしょうか? 00:36:11.759 --> 00:36:14.779 人生には他にも差し迫った問題がたくさんあります。 00:36:17.370 --> 00:36:20.110 ある人は最低賃金を引き上げるために戦っています。 00:36:20.110 --> 00:36:22.210 あるいは医療保障の問題に取り組んでいます。 00:36:22.210 --> 00:36:24.169 こういう問題はわかりやすい。 00:36:24.169 --> 00:36:26.600 空気中の見えないガス分子の話なんて 抽象的すぎるかもしれません。 00:36:29.570 --> 00:36:34.150 ひとりの人間の頭にはいる「心配」の量は限られています。 00:36:34.150 --> 00:36:38.260 住宅ローン、賃金、育児、いろいろなことをケアしなければ 00:36:38.260 --> 00:36:40.069 こうやって考えていくと 人は即物的になっていきます。 00:36:42.310 --> 00:36:45.830 だから私たちは、環境問題は とてつもない緊急事態だと言いたいのです。 00:36:45.830 --> 00:36:49.539 あなたの頭に拳銃を突きつけられた状態だと。 暴走するゾウの群れの前に立つような状態ですよと。 00:36:49.539 --> 00:36:54.039 環境変動はいままでの問題とは 完全に異なる種類のリスクです。 00:36:54.039 --> 00:36:58.080 長期間にわたって非常に大きなスケールで作用します。 00:36:58.080 --> 00:37:02.350 しかも脅威として認識することがきわめて難しい。 00:37:03.280 --> 00:37:06.509 もうひとつの懸念事項は、 「シングルアクション・バイアス」と呼んでいるものです。 00:37:06.509 --> 00:37:11.270 人間には脅威に対して、 単一の方法で立ち向かおうとする傾向があります。 00:37:11.270 --> 00:37:14.560 どんなモンスターも一発で倒す「銀の弾丸」を求めてしまいます。 00:37:14.560 --> 00:37:17.859 しかし、環境問題に直面したとき、我々は圧倒されてしまいます。 00:37:17.859 --> 00:37:20.749 なぜならたくさんのことを実行せねばならないからです。 00:37:22.929 --> 00:37:26.499 この25年間、私たちは気候変動について語ってきました。 科学的レポートの質は高くなる一方です。 00:37:26.499 --> 00:37:30.890 なぜ、それが人びとを動かさないのでしょう? 00:37:30.899 --> 00:37:33.609 (ジョージ・マーシャル ~ 「環境を考えない脳の仕組み」の著者) 00:37:33.609 --> 00:37:36.859 大多数の人は行動しようとはしません。なぜでしょう? 00:37:39.480 --> 00:37:44.660 認知科学者は、私たちの脳の中の 情報処理プロセスをマッピングし 00:37:44.660 --> 00:37:50.110 2つの排他的なプロセスが 存在することを発見しました。 00:37:51.240 --> 00:37:54.289 ひとつは、合理的で分析的なプロセスで、 00:37:54.289 --> 00:37:57.789 情報や、事実、データなどを扱います。 00:37:58.549 --> 00:38:00.460 もうひとつは感情的で直感的なプロセスで、 00:38:00.460 --> 00:38:03.460 感情や本能、雰囲気などを扱います。 00:38:03.460 --> 00:38:08.539 実は我々を行動に駆り立てるのは感情の側なのです。 00:38:11.239 --> 00:38:15.430 気候変動問題において難しいのは、 科学的な事実を 00:38:15.430 --> 00:38:19.649 人びとの感情を揺さぶるように 橋渡しをする必要がある点です。 00:38:22.049 --> 00:38:27.459 人びとは、周囲の人が動かないかぎり、 立ち上がって行動することには消極的です。 00:38:27.459 --> 00:38:32.060 したがって多くの人が実際に活動しているところを見せることが 絶対に必要なのです。 00:38:32.060 --> 00:38:34.300 それがよいお手本になるはずです。 00:38:35.960 --> 00:38:40.510 気候変動問題は、奇妙で、独特な特徴があります。 00:38:40.510 --> 00:38:49.270 なぜなら私たち自身が傍観者であるばかりでなく、 地球を温暖化させている共犯者でもあるからです。 00:38:49.270 --> 00:38:54.600 この点を認識すれば、我々は道徳的観点から、 行動を起こさざるをえなくなるでしょう。 00:38:54.600 --> 00:38:59.270 そのような行動を引き起こす 「限界点」があるはずです。 00:39:01.691 --> 00:39:04.460 (デモ行進まで25日) 00:39:04.460 --> 00:39:08.520 (気候ツアー、マサチューセッツ州 ボストン) 00:39:08.520 --> 00:39:13.940 家にこもって、Facebookで「いいね」を押しているだけでは 変革は起きません。 00:39:13.940 --> 00:39:15.850 (ヴァネッサ・ルール、NPO「戦う母親の会」 共同ディレクター) 00:39:15.850 --> 00:39:17.730 あなたや私のような一般の人びとが 参加しなければ、変化は起きないのです。 00:39:18.200 --> 00:39:21.180 この問題は世界の指導者にまかせることはできません。 00:39:21.180 --> 00:39:24.860 これまでのところ、大した成果はでていないようですから。 00:39:27.260 --> 00:39:29.390 私は労働組合の人間だが、 00:39:29.390 --> 00:39:31.940 (ジョー・ウエレイン、「持続的社会のための労働者ネットワーク」の創設者) 00:39:31.940 --> 00:39:34.850 環境保護派でもある。この2つは矛盾しない。 00:39:34.850 --> 00:39:38.290 労働組合運動を、持続可能な未来へとつなぎ、 00:39:38.290 --> 00:39:42.580 気候変動問題について正しい態度をとることは、 00:39:42.580 --> 00:39:47.040 我々の本来の目的と一致している。 00:39:47.040 --> 00:39:50.189 取り組むなら早いほうがいい、手遅れになる前に。 00:40:00.280 --> 00:40:03.490 エネルギー源を切り替えるには長い時間がかかります。 00:40:03.490 --> 00:40:06.970 木から石炭へ、石炭から石油へ、 だいたい50年から60年かかっています。 00:40:06.970 --> 00:40:10.060 石油をやめるのに、いまから50年も待つことはできません。 00:40:10.180 --> 00:40:13.150 化石燃料を、「いま」辞めてしまいたいのは、 私たちの生命を守るために 00:40:13.150 --> 00:40:15.730 どうしても必要なことだからです。 00:40:17.630 --> 00:40:24.659 私たちは、ポスト炭素社会の具体像を 提案しなければなりません。 00:40:24.659 --> 00:40:27.639 できるだけ魅力的な社会。 00:40:27.639 --> 00:40:32.389 雇用の面でも、機会均等の面でも、 00:40:32.389 --> 00:40:36.569 健康面でも希望と魅力的にあふれる社会。 00:40:36.569 --> 00:40:39.059 とてもエキサイティングでしょうね。 00:40:39.059 --> 00:40:42.019 たとえば、風力発電のタービンを作る仕事が たくさんあるでしょう。 00:40:42.019 --> 00:40:47.099 家を省エネ型に作り変える仕事もあるでしょう。 00:40:47.099 --> 00:40:51.600 太陽光発電パネルの設置も、地域の雇用に貢献します、 なにしろその家に行かなければなりませんからね、 00:40:51.600 --> 00:40:55.020 地域の外の人に頼むわけにはいかないわけです。 00:40:56.400 --> 00:40:59.409 100%再生可能な経済の実現は、難しいことではありません。 00:40:59.409 --> 00:41:02.239 それは経済的にも技術的にも可能なのです。 00:41:02.239 --> 00:41:07.590 はるか彼方にあって、長期的に研究しつづけなければ 手に入らない、そういうものではないのです。 00:41:07.590 --> 00:41:10.459 そうなんです。いますぐにでも実現できます。 政治的な意思さえ、あれば、ね。 00:41:11.369 --> 00:41:15.179 ドイツで起こった変革をみると 再生可能エネルギー部門は 00:41:15.179 --> 00:41:18.569 市場にゆだねられているのではなく、 新しいインセンティブが創造されていることがわかります。 00:41:18.569 --> 00:41:23.139 そこではイノベーションと創造性の爆発が起きました。 00:41:23.309 --> 00:41:25.959 ドイツはいま、世界No.1の太陽光発電国です。 00:41:25.959 --> 00:41:29.630 日照時間はアラスカとほぼ同じなのにです。 00:41:31.290 --> 00:41:33.320 こんなことは本当にできるのでしょうか? 00:41:33.320 --> 00:41:36.320 現在の電力は少数の企業によって 00:41:36.320 --> 00:41:39.539 高度に集中制御されています。 00:41:39.539 --> 00:41:42.939 その少数の企業が実際には電力以外に、 00:41:42.939 --> 00:41:47.940 政治力も制御していることは偶然ではありません。 00:41:48.600 --> 00:41:50.910 私たちは地球規模の実験に挑戦します。 00:41:50.910 --> 00:41:53.090 人類が過去に経験したことがない困難な挑戦です。 00:41:53.090 --> 00:41:55.869 電力と政治、2つの力のコントロールを引き剥がすのです。 00:41:55.869 --> 00:41:58.379 文字通り、2つの民主化を成し遂げるということです。 00:41:59.739 --> 00:42:06.769 本当の問題は、 残り少ない劣悪な化石燃料を燃やしつづけるべきなのか?ということです。 00:42:06.769 --> 00:42:11.119 何らかの制限を設ける必要があるでしょう。 00:42:11.119 --> 00:42:15.230 子どもたちに「お菓子は全部食べちゃだめよ」というようにね。 00:42:15.230 --> 00:42:18.870 制限を設ける賢明なやりかたは何でしょう? 00:42:20.440 --> 00:42:26.709 トランス・カナダ社が キーストーンXLという超大型パイプラインを作りたがっています。 00:42:26.709 --> 00:42:29.510 130億ドルものシステムで、原油を運ぶものです。 00:42:29.510 --> 00:42:33.759 アルバータ州のタールサンドを、テキサスに運んで精製します。 00:42:33.759 --> 00:42:37.470 この巨大パイプラインは 大きな論争のまとになりました。 00:42:37.470 --> 00:42:41.710 タールサンドは不純物が多く、炭素の含有量が多いのです。 00:42:41.710 --> 00:42:45.280 全米から、約2000人の環境活動家が集まり 00:42:45.280 --> 00:42:48.429 ワシントンDCで2週間の抗議行動を行いました。 00:42:48.429 --> 00:42:51.650 この問題は賛成側、反対側、両方にとって 一種のシンボルとなっています。 00:42:51.650 --> 00:42:57.379 賛成側は化石燃料の一層の開発を求め、 キーストーンは重要な戦略だと考えているようです。 00:42:57.379 --> 00:43:02.200 反対勢力は、気候問題の活動家で、 絶対に負けられない戦いだと考えているようです。 00:43:02.200 --> 00:43:05.849 私はネブラスカ州の市民で、この土地の所有者です。 00:43:05.849 --> 00:43:09.770 私は地球環境と健康問題に関する諮問委員会のメンバです。 00:43:09.770 --> 00:43:11.510 私は福音派のキリスト教徒です。 00:43:11.510 --> 00:43:14.170 私は米国輸送労働組合のメンバであることに誇りを持っています。 00:43:14.370 --> 00:43:16.590 キーストーン計画の面白いところは 00:43:16.590 --> 00:43:21.469 計画を無理矢理にでも実現させようとしたのですが、 かえってそれが逆効果だったことです。 00:43:21.469 --> 00:43:23.720 パイプラインが通過する予定だった地域の選挙区は、 00:43:23.720 --> 00:43:26.990 次々と反対の意志を表明しています。 00:43:26.990 --> 00:43:29.270 今日が行動の日です。メッセージを発信します。 00:43:29.270 --> 00:43:32.270 各国の交渉団のメンバに、そして、世界中に届けます。 00:43:32.270 --> 00:43:34.570 未来を取り戻すぞ! 00:43:36.410 --> 00:43:40.329 化石燃料企業の野望が、 とてつもなく大きな逆効果を生みました。 00:43:40.329 --> 00:43:43.710 巨大な反対運動が組織されてしまったのです。 00:43:44.610 --> 00:43:47.639 逮捕されるリスクが平気なら、 こちらに並んでいてください。 00:43:47.639 --> 00:43:51.360 この問題の道徳的な緊急性を訴えるために 00:43:51.360 --> 00:43:55.059 平和的不服従の姿勢を示すのもひとつの方法です。 00:43:55.059 --> 00:43:59.370 我々の時代の危機なのですから。 00:44:00.170 --> 00:44:03.140 少し前に石油業界の業界誌で、ある記事を読みました。 00:44:03.140 --> 00:44:07.460 こう書かれていましたよ、 「もはや平和的にパイプラインを作る方法は無い」とね。 00:44:08.200 --> 00:44:10.900 それが正しいことを願っています。 00:44:27.320 --> 00:44:31.860 科学者として、私たちは 一種の魅惑と畏敬の念をもち、 00:44:31.860 --> 00:44:36.320 このシステム全体を「ホーム」と呼んでいます。 00:44:36.320 --> 00:44:42.510 私たちは、この地球の上に住んでいます。 生命を維持する完璧な仕組みです。 00:44:42.510 --> 00:44:45.990 人類は幸運ですよ。そう思うと、 この事実を知ってしまったら、どうしますか? 00:44:45.990 --> 00:44:51.330 耐え難い、信じがたい憂鬱な事実です。 00:44:51.330 --> 00:44:56.939 化石燃料を燃やすことは、 非常にリスクの大きい決断であり、 00:44:56.939 --> 00:44:59.510 しかもすぐに認識することが難しい問題でもあります。 00:44:59.510 --> 00:45:03.269 気候問題に関する科学的な記事に 00:45:03.269 --> 00:45:06.269 半世紀後の世界の予想がありました。 00:45:06.269 --> 00:45:10.750 私の子どもが40歳になるころ、何がおきるか。 その記事を読んだとき、 00:45:10.750 --> 00:45:16.740 できることはすべて行うことが、私の責任だと思いました。 00:45:16.740 --> 00:45:19.740 子どもたちを守るために、です。 00:45:19.740 --> 00:45:23.749 アリス・ウォーカーは「抵抗は喜びの秘訣」だと言いました。 00:45:23.749 --> 00:45:28.949 喜びかどうかは知りませんが、 秘訣には違いありません。破滅を避ける秘訣です。 00:45:28.949 --> 00:45:33.330 私たちが直面している現実は非常に深刻ですが、 落胆しないようにするにはどうすればよいでしょう。 00:45:33.330 --> 00:45:36.700 ひとつの方法は、「行動」です。 00:45:40.710 --> 00:45:44.110 物事はさまざまな理由で変化します。 00:45:44.110 --> 00:45:48.660 いろいろな力学が作用しますが、その本質は 路上をうめつくす一般の人たちなのです。 00:45:49.780 --> 00:45:51.880 全員、立ち上がって、一緒に叫びましょう。 00:45:51.880 --> 00:45:53.810 「もうたくさんだ!」と 00:45:54.130 --> 00:45:57.290 私たちは、過去について多くを教えてもらえません。 00:45:57.290 --> 00:46:01.520 特に、社会運動が勝利を収めた歴史についてはね。 00:46:01.520 --> 00:46:07.269 過去には、一般大衆が 歴史の大車輪を新しい方向へ導いた時期があるのです。 00:46:08.079 --> 00:46:13.119 実際に市民運動のデモ運動に参加したのは アメリカ市民の1%にすぎません。 00:46:13.119 --> 00:46:18.879 しかし、彼らは我々の社会を変え、 権力に立ち向かいました。 00:46:18.879 --> 00:46:24.100 このデモ行進も、歴史上、最大ではないとしても、 アメリカの自由と尊厳を示す、 00:46:24.100 --> 00:46:29.180 非常に大きなうねりになることを望みます。 00:46:30.639 --> 00:46:34.360 マーティン・ルーサー・キングは、常にこう言っていました。 00:46:34.360 --> 00:46:38.740 これまでの勝利は、安価なものばかりだ。 00:46:38.740 --> 00:46:41.740 選挙権などの法的権利の付与は、 00:46:41.740 --> 00:46:47.469 雇用や、社会インフラや学校を作ることに比べれば ほとんどコストがかからない。 00:46:48.180 --> 00:46:51.440 我々は勝利し、約束の地に到達します。 00:46:51.440 --> 00:46:54.670 過去にも大きな勝利はありましたが、 これだけの経済規模で、 00:46:54.670 --> 00:46:57.990 気候変動問題に取り組んだ例はありません。 00:46:57.990 --> 00:47:02.150 この歴史的瞬間をつくり上げる義務があります。 00:47:02.990 --> 00:47:05.749 世界中を巻き込んで、いま、行動を起こすのだと訴えていきます。 00:47:06.539 --> 00:47:10.589 このムーブメントが、その名に値するものにするには 多種多様な人びとが連帯することが 00:47:10.589 --> 00:47:12.829 最も重要です。 00:47:12.829 --> 00:47:15.910 さまざまな立場と背景をもつ人びとが 連帯するからこそ、 00:47:15.910 --> 00:47:20.679 強い説得力を持ち、世界を動かすのです。 00:47:21.729 --> 00:47:25.769 限界点は近づきつつあります。 ネット上のムーブメントが現実のものになっています。 00:47:26.219 --> 00:47:31.649 限界点を突破できれば この問題の解決に向けて大きく前進できるでしょう。 00:47:32.010 --> 00:47:34.310 誰も私たちを止めることはできません。 00:47:34.310 --> 00:47:35.750 いますぐ行動しましょう。 00:47:35.750 --> 00:47:37.880 これは私が選挙で誰に投票するかという問題です。 00:47:37.880 --> 00:47:39.940 これは私がどこにカネをかけるかという問題です。 00:47:39.940 --> 00:47:42.610 これは私が拡声器に向かって声を限りに叫ぶ問題でもあります。 00:47:42.610 --> 00:47:44.950 そして政治を動かすのです。 00:47:45.470 --> 00:47:48.040 (デモ行進まで14日) 00:47:48.040 --> 00:47:53.320 このデモ行進は、チャンスです。 連帯する人びとの巨大なパワーを誇示しましょう。 00:47:54.450 --> 00:48:00.260 世界各国の元首が集まっています。 彼らが「アクションが必要だ」というためには、私たちの支持が必要なのです。 00:48:00.270 --> 00:48:03.310 正しい場所で、正しいタイミングで、 正しいことをする、ということです。 00:48:03.310 --> 00:48:06.760 世界中が見ていますよ! 00:48:06.760 --> 00:48:11.650 世論全体を変えるには 大規模な群衆を見せるのが一番の方法です。 00:48:11.650 --> 00:48:18.119 デモ行進は、それ自体が目的ではありません。 これは手段にすぎません。心の底から、そう思います。 00:48:18.119 --> 00:48:22.079 9月のデモ行進は、ムーブメントをより深めるでしょう。 00:48:22.079 --> 00:48:27.309 21日のニューヨークですよね、行きますよ! 00:48:27.309 --> 00:48:31.750 直接、集まる以外に手段はありません。 デジタル世代だろうがなんだろうが、リアルに手を携え合うのです。 00:48:31.750 --> 00:48:35.719 一人ひとりが、自分でたち、鼓動を感じ、声を上げ、 00:48:35.719 --> 00:48:38.269 政治への要求を突きつけます。 00:48:38.269 --> 00:48:43.350 求めるものに向かって戦わなければ 得るものは限られています。 00:48:43.350 --> 00:48:46.541 9月21日は、なんにせよ、始まりにすぎません。 00:48:46.541 --> 00:48:49.910 世界中にチームがあり、 それぞれにデモ行進を計画しています。 00:48:49.910 --> 00:48:53.129 リオ、デリー、ベルリン、パリ、そしてロンドン。 00:48:53.129 --> 00:48:58.659 世界中の人びとが一同に会します。 気候変動に対向する歴史上最大の集会です。 00:48:59.019 --> 00:49:03.759 準備はいいか! 準備はいい? 00:49:03.795 --> 00:49:06.795 いくぞ! 00:49:10.020 --> 00:49:13.851 (これを観ているあなたに、お願いがあります) 00:49:14.124 --> 00:49:18.874 (ムーブメントに参加してください) http://peoplesclimate.org/ 00:49:20.290 --> 00:49:25.809 (応援のメッセージを送ってください) 00:49:27.149 --> 00:49:30.809 (そして、この映画をシェアしてください) http://watchdisruption.com/ 00:49:31.128 --> 00:49:36.078 こういうことが起こった後では、 もう後戻りすることはできません。 00:50:03.580 --> 00:50:09.270 善と悪の境界線は、 00:50:09.270 --> 00:50:12.270 一人ひとりの心の中に横たわっています。 00:50:12.270 --> 00:50:16.890 真の勝利とは、他人の悪に打ち勝つことではありません。 00:50:16.890 --> 00:50:19.690 誰の心の中にもある、大きな問題を無視しようとする心の弱さ、 00:50:19.690 --> 00:50:24.360 それを乗り越えたところに真の勝利があるのです。